マーティン・スコセッシ監督が引退を示唆 残り2、3本と語る
モロッコで行われたマラケシュ国際映画祭に出席したマーティン・スコセッシ監督が、自身の引退を示唆する発言をした。Digital Spyほか複数のメディアが報じた。
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マラケシュ国際映画祭での質疑応答の際、スコセッシ監督は「わたしはたくさんの映画を作ることに情熱を注いできました。しかし、今はもう71歳となり、今後映画を作るのは残り2、3本くらいでしょう」と自身の引退について語った。
さらにスコセッシ監督は「いろんな映画を撮ろうと実験や挑戦に燃えていた時間はとてもいとおしいです。しかしその時間はもう過ぎてしまいました。年齢を重ねれば、家族への責任もあるでしょう」と生活の基軸を仕事から家庭へシフトすることをにおわせている。
スコセッシ監督は、女優イザベラ・ロッセリーニなどとの4度の離婚を経験後、現在の妻ヘレン・モリスと1999年に結婚。二人の間には14歳の娘フランチェスカちゃんがいる。第84回アカデミー賞で11部門にノミネートされた映画『ヒューゴの不思議な発明』が、これまでの暴力やサスペンス要素の強かった作風から一転、ファミリー向けの作品になったことに、このフランチェスカちゃんの存在もあったことをスコセッシ監督は昨年の来日時に語っている。
スコセッシ監督の最新映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』は、レオナルド・ディカプリオとの5度目のタッグ作で、実在の株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートの回想録を映画化した実録ドラマ。日本では来年1月31日より全国公開され、ディカプリオ初のオスカー獲得作品となるかにも注目されている。(井本早紀)