水川あさみ×木村文乃で辻村深月原作「太陽の坐る場所」映画化
映画『ツナグ』の原作者としても知られる直木賞作家・辻村深月の小説「太陽の坐る場所」が、水川あさみと木村文乃の共演で映画化されることが明らかになった。『ストロベリーショートケイクス』の矢崎仁司監督がメガホンを取る。
本作は、ある地方都市を舞台に、かつての同級生たちの交錯する思いを描いた作品。同じ名前を持つ同級生・響子と今日子の二人を中心に、誰もが経験したことのある青春の苦みや痛み、そしてその傷跡を抱えつつも未来へと踏み出そうとするさまを映し出す。
水川が演じるのは、高校時代はクラスの女王様的存在だったが、今は地元の地方局アナウンサーとして満たされぬ思いを抱きながら過ごす響子。「矢崎監督のファンだった」という水川は、「辻村さんの原作にも矢崎監督の脚本にも、人の心の中の微妙な醜い感情が描き出されていて、少し心が締め付けられるような痛い気持ちと甘酸っぱく少しだけ懐かしい気持ちにもなります」と作品の見どころを語る。
一方、高校時代は地味な存在だったが、今はトップクラスの女優になり同級生から羨望(せんぼう)の眼差しで見つめられる今日子を演じる木村。「今日子が何を思っていて、どうしてそういう行動をとるのか。その理由をあからさまに表現しないことが大事な役でもあるので、難しいところはあります」としながらも、「監督の中には『こうしたい』という思いがしっかりある。わたしはその上で、素直に表現していきたいと思います」と意気込んだ。
水川と木村のほか、同級生の地方銀行員・島津に三浦貴大、島津が思いを寄せる由希に森カンナがふんする。現在、辻村と矢崎監督の故郷でもある山梨で撮影が行われており、2014年秋の公開を予定している。(編集部・中山雄一朗)
映画『太陽の坐る場所』は2014年秋公開