名優ロバート・レッドフォード、オスカーの冷遇気にせず
俳優のロバート・レッドフォードが、インド洋上で遭難した男性を演じた映画『オール・イズ・ロスト ~最後の手紙~』が、第86回アカデミー賞の主要部門ノミネートを逃したことについて、「あれはビジネスだからね」と気に留めていないことを強調した。Us Weeklyなど各メディアが報じた。
本作は、インド洋を航海していた男がヨットの故障によって遭難し、孤独や命の危険と向き合う姿を描く人間ドラマ。ロバートは全編水上ロケで唯一の登場人物を熱演し、アカデミー賞候補入りが有力視されていた。
しかしふたを開けてみれば、同作がノミネーションされたのは音響編集賞のみ。まさに冷遇ともいえる扱いを受けることになったことにロバートは、主催するサンダンス映画祭のプレス会見で、会見の邪魔になってはいけないと自身の思いを説明。「あれはビジネスなんだ。ハリウッドとはそういうもの。候補作への投票は、通常はどれだけキャンペーンをはったかに左右されるんだ」とコメントした。
実際ハリウッドの各スタジオは、賞レースシーズンになると自社作品のノミネート・受賞を狙って広告出稿などのプロモーションを開始する。ロバートは、本作ではそのキャンペーンが行われなかったことを示唆すると、「製作者はあまり資金をつぎ込みたくなかったんだろう。恐くなったのか、足りないものでもあったのか。それはわからない。僕らは、メインストリームに乗るためのキャンペーンをはらなかった」と語った。
その上でロバートは、「この件で気持ちを乱されることはないし、動揺もしていない」とキッパリ。「さっきも言ったように、これはビジネスだからね」と付け加えたという。ロバートは先日発表された第71回ゴールデン・グローブ賞で男優賞にノミネート。受賞は逃している。(編集部・入倉功一)