坂本あゆみ監督『FORMA』がベルリンで国際批評家連盟賞受賞!
第64回ベルリン国際映画祭
現地時間14日、第64回ベルリン国際映画祭で国際批評家連盟賞の結果発表・授賞式が行われ、フォーラム部門で坂本あゆみ監督の映画『FORMA』が受賞した。12日に開催されたインターナショナルプレミアでの観客の反応も上々だった作品で、長編監督デビュー作にして受賞という快挙を成し遂げた。
本作は、9年ぶりに再会した二人の女性(松岡恵望子、梅野渚)の関係が少しずつ壊れていき、誰にも予想できない結末が訪れるさまを描いたサスペンス映画。前半に起こる出来事や人物が、全く違った意味合いを持って立ち現れる後半の展開に息をのむ。プレミアの際に「簡単に流されてしまうニュースの一つ一つにもいろいろな思いがあるのでは。物事を多面的に捉える映画を作りたい」と述べた坂本監督の意図が十分に表現されている。
国際批評家連盟賞は、本映画祭の主要3部門それぞれから選ばれる。コンペティション部門はフランスの巨匠アラン・レネ監督の『ライフ・オブ・ライリー(英題) / Life of Riley』、パノラマ部門はブラジルのダニエル・リベイロ監督の『ザ・ウェイ・ヒー・ルックス(英題) / The Way He Looks』が受賞した。
近年の日本映画では、2009年に『愛のむきだし』(園子温監督)、2010年に『パレード』(行定勲監督)、2011年に『ヘヴンズ ストーリー』(瀬々敬久監督)が同賞を受賞している。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)
第64回ベルリン国際映画祭は16日まで開催