『ホビット』レゴラスが思いを寄せる原作に登場しない女性エルフとは?エヴァンジェリン・リリーが語る
映画『ホビット 竜に奪われた王国』に女性エルフのタウリエル役で出演しているエヴァンジェリン・リリーが、映画オリジナルキャラである自身の役柄について語った。タウリエルは、本作においてJ・R・R・トールキンの“中つ国”を舞台にした原作シリーズには登場しない唯一のキャラクターだ。
エヴァンジェリンは、ピーター・ジャクソン監督ら製作陣がタウリエルというキャラクターを創造した理由について「トールキンは『ホビット』の原作で、森エルフについては大きな集団だとしか書いていないのよね。でも、映画化する場合、ただ大勢エルフがいるだけでは話にならないでしょう」と説明。「だからわたしはトールキンの世界にいる森エルフを代表しているようなものなの」とオリジナルといえども原作に根差した存在であると続けた。
それでも熱狂的なファンのいる原作だけに、「この伝説的な映画の汚点にはなりたくない」とオファーを受けるかどうか悩んだこともあったという。しかし、タウリエル役には彼女しか想定していなかったというジャクソン監督の「僕はこの世界のことをよく知っているから信用して。君に役を与えることで中つ国を汚すようなことは絶対にしない」という言葉で出演を決意。「タウリエルを演じるわたしとタウリエルのキャラクターを嫌だと感じる人はいると思うわ。でも、それより彼女をいとおしく思って、愛してくれる人も多いと思うの」と期待を込めた。
そんなエヴァンジェリンが考えるタウリエルの良さとは、「共感できる」ところ。「少しアルウェンに似ているのかもしれないわね。彼女はホビットたちに共感して、思いやりがあって、エルフの中でも唯一『共感できる』と思った人が多いんじゃないかしら。タウリエルはそんな感じなの。彼女は正義を求め、平和を望んでいるのよ。不正を無視できないの」と映画『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズではリヴ・タイラーが演じたキャラクターと比較して語っている。
『ホビット 竜に奪われた王国』は、スマウグに奪われたドワーフの王国を取り戻すべく13人のドワーフと共に旅に出たホビット族の主人公ビルボ(マーティン・フリーマン)の冒険を3部作で描く『ホビット』シリーズの第2部。本筋だけでなく、タウリエル、レゴラス(オーランド・ブルーム)、そしてドワーフ族のキーリ(エイダン・ターナー)が繰り広げる微妙な三角関係にも注目だ。(編集部・市川遥)
映画『ホビット 竜に奪われた王国』は2月28日より全国公開