視力低下で台本が読めないジュディ・デンチ、「引退はわたしの辞書の中で最も失礼な言葉」
映画『007』シリーズのM役で親しまれ、新作『あなたを抱きしめる日まで』で今年度のアカデミー賞主演女優賞にノミネートされている名女優ジュディ・デンチが、自身の病気についてThe Hollywood Reporterに語っている。
現在79歳のジュディは、2年前に視界がゆがんだり、視野が部分的に見えづらくなったりする黄斑変性症(おうはんへんせいしょう)と診断され、最近では台本も読めないほど視力が衰えてきていると報じられてきた。これについてジュディは「大事にはしたくないけれど」と前置きをしつつ、「読むことも、かつてのように絵を描くこともできないの。映画を観ようとしても、本当に難しいことなの」と認めている。
しかし彼女は悲観はしていないよう。「ネガティブなことはこれだけ。そればかり考えていたくないわ。わたしはできることをやる。そうやってなんとかやっていけてるわ」と述べている。また一部でうわさをされてきた引退の可能性については完全否定。「“引退”はわたしの辞書の中で最も失礼な言葉。“オールド”もそうだし、“ヴィンテージ”と言われることもよ」とまだまだ現役でいる気力に満ちているようだ。
ジュディはすでに映画『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』の続編が始動しており、また3月2日(現地時間)には主演作『あなたを抱きしめる日まで』が主要4部門でノミネートされている第86回アカデミー賞の発表を控えている。(山口浩太)