大島優子、AKB卒業後初映画で宮沢りえと共演
6月2日のAKB48劇場公演をもって同グループを卒業する大島優子の、卒業後初めての出演映画が、宮沢りえ主演、角田光代原作の『紙の月』であることが明らかになった。メガホンを取ったのは、『桐島、部活やめるってよ』(2012)でその年の映画賞を総なめにした吉田大八監督。大島が演じたのは銀行の窓口係・相川恵子で、宮沢以外にも、先輩や上司には小林聡美や近藤芳正ら実力派俳優陣が名を連ねており、AKB48卒業後は女優業に専念することを発表している大島が、新たなスタートを切るのにこれ以上ない作品といえるだろう。
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『紙の月』は、直木賞作家・角田の同名小説を映画化したサスペンス。銀行の契約社員として働く平凡な主婦・梅澤梨花(宮沢)が、大学生(池松壮亮)との不倫を続けるために横領に手を染めるさまが描かれる。大島演じる相川は映画オリジナルのキャラクターで、仕事に無頓着で欲するままに生きるその姿が、梨花の転落を加速させていくという設定だ。
撮影を終えた大島は「これほどまでに繊細な現場は初めてでした。吉田監督のきめ細やかな指示は、自然体でリアルなキャラクターを作ってくださいました。もっと長い時間、監督のもとで学ばせていただきたかったです!」と充実感でいっぱいの様子。宮沢との共演を「宮沢りえさんは、絹のような繊細さと強く美しい輝きを併せ持つすてきな女性で、完全に魅了されてしまいました。今回ご一緒できたことをとてもうれしく思っています」と喜んでいる。
宮沢はそんな大島を「監督からの注文に対して、それをのみ込んで吸収して表現する瞬発力がある方だと思います」と評価。「今をときめくAKBのメンバーの方ですけど、とても古風な瞬間と、キラキラしている瞬間があって、すてきです。いろんな顔を持っているし、堂々とされているので、若いのに頼もしいなと感じています」と今後にも期待を寄せた。
また、大島が演じた相川という役柄を「原作から出発して映画へとジャンプするためのキーとなる大事な役」と表現した吉田監督は、「宮沢りえと小林聡美、この二人に挟まれて一歩も退かず堂々と相川を演じ切った大島さんは、だてに日本で一番大きなエネルギーの渦の中心にいる人じゃないなと改めて感じた。この映画の切り札=ジョーカーとして期待してほしい」と女優・大島優子に太鼓判を押している。(編集部・市川遥)
映画『紙の月』は2015年公開予定