「思い出のマーニー×種田陽平展」開催決定!ジブリ最新作の世界が巨大空間アートに
スタジオジブリ最新作『思い出のマーニー』の世界を美術監督の種田陽平が巨大空間アートで表現する展覧会「思い出のマーニー×種田陽平展」が、7月27日から江戸東京博物館で開催されることが決まった。クエンティン・タランティーノから三谷幸喜までさまざまな名監督とのタッグで知られる種田が、『思い出のマーニー』の主人公・杏奈とマーニーが出会う“湿っ地屋敷”や細部までこだわった小道具、装飾などアニメーション作品の世界を、実写映画のセットのように作り上げる。
種田とジブリの付き合いは、ルーヴル美術館をコンパクトにして紹介した三鷹の森ジブリ美術館の企画展示「小さなルーヴル美術館」展(2008)からスタート。『借りぐらしのアリエッティ』(2010)公開時には東京都現代美術館ほかで「借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展」を開催し、全国で70万人を動員するなど反響を呼んだ。
そして『思い出のマーニー』では自身初となるアニメーション映画の美術監督に就任した。種田の参加によって「ジブリの作品の作り方が大きく変わった」と語るのは西村義明プロデューサーだ。これまで美術の設計・設定は絵コンテを描き進める中で出来上がっていったが、本作では絵コンテに入る前に全ての詳細な美術設計が出来上がり、米林宏昌監督はその設計やジオラマを見ながら絵コンテ作業を進めることができたという。
西村プロデューサーは「マーニーの美術を全て見てくれるというのはとても心強いんですが、実写をやってきた種田さんだけにそれだけじゃもったいなすぎるだろう」と『借りぐらしのアリエッティ』に続く展示会の開催を決定。コンセプトは「お客さんが杏奈に成り切って『思い出のマーニー』の世界に行く」というもので、「かなり大がかりでマーニーの世界が緻密にリアルに表現されているので、来ていただけたら驚かれると思います」と自信をのぞかせている。
「思い出のマーニー×種田陽平展」と同時に、スタジオジブリ作品に登場するさまざまな建物にスポットを当て、ミニチュアを中心とした立体作品をはじめ、映画に登場する建物の設定資料、背景画といった美術資料などを展示する「ジブリの立体建造物展」も開催予定だ。(編集部・市川遥)
映画『思い出のマーニー』は7月19日より全国公開
「思い出のマーニー×種田陽平展」は7月27日から9月15日まで江戸東京博物館で開催
「ジブリの立体建造物展」は7月10日から12月14日まで江戸東京たてもの園で開催