吹石一恵主演『六月燈の三姉妹』、イタリアの日本映画祭のオープニング作品に決定
吹石一恵主演の映画『六月燈の三姉妹』が、イタリアのフィレンツェとミラノで開催される映画祭「WA!Japan Film Festival (旧フィレンツェ日本映画祭)」でオープニング作品として上映されることが決定した。
同映画祭は、2009年にフィレンツェで最も古い映画館チネマ・オデオンをメイン会場として、「フィレンツェ日本映画祭」の名前でスタート。4回目となる今年は、名称を「WA!Japan Film Festival」と変更し、5月8日から11日までフィレンツェで、13日から15日までミラノで開催される。
本作では鹿児島を舞台に、大型ショッピングセンターの進出により赤字に苦しむ和菓子店「とら屋」を経営する家族が、地元の夏祭り「六月燈」の夜に新作和菓子「かるキャン」で、起死回生を狙うさまが描かれる。
夫と離婚調停中の次女を演じた吹石は、この発表に驚きつつも、「よく考えるとこの家族は、ちょっとイタリアっぽいかもしれません。イタリア人の皆さんが全てそうではないかもしれませんが、もしかしたらちょっと理解していただいたのかもしれませんね」と納得。さらに「大好きな国。でも、一度も訪れたことのない国、イタリア。いつか映画のお仕事でお邪魔できたらいいなあ」とイタリアへの思いをはせていた。
またメガホンを取った佐々部清監督は「幼いころ、イタリア映画は憧れの映画でした。(ルキノ・)ヴィスコンティ、(ヴィットリオ・)デ・シーカ、(フェデリコ・)フェリーニ、キラ星のような監督たちは数えるとキリがありません。そんな国で自分の作品が上映されることを光栄に思います」とうれしさをにじませた。佐々部監督は、出演者であり企画者でもある西田聖志郎と共に同映画祭に出席する予定。
映画祭の実行委員長である松本高明氏は同作をオープニング作品に選んだ理由として、「イタリア人は食を愛し伝統をそして家族を大切にする人たち。日本の伝統的な和菓子屋が舞台となり古くからある商店街を守ろうという町の人々の気持ちは、イタリア人が持っている感情に通ずるものがあります」と語っている。(編集部・井本早紀)
映画『六月燈の三姉妹』は5月31日よりTOHOシネマズ日本橋、シネマート六本木ほか全国公開