役所広司、約6年ぶりに海外製作映画に出演 戦後日本の軍事裁判が舞台
ジェームズ・モル監督の映画『ディフェンディング・ザ・エネミー(原題) / DEFENDING THE ENEMY』に、役所広司が出演することがわかった。同作を手掛けている映画会社Film Bridge Internationalのオフィシャルサイトで発表された。
本作は、1945年の東京とフィリピンを舞台に、実在した本間雅晴陸軍中将の軍事裁判に携わった4人の若き軍弁護士たちの姿を描く。本間は終戦後、GHQのマッカーサー司令官の指示により、第2次世界大戦中の日本軍のフィリピン進攻時に大勢の捕虜が亡くなった「バターン死の行進」の責任で軍事裁判に掛けられる。しかし本間はこの件に関与しておらず、マッカーサーは本間に恨みを抱えていたことが明らかになっていき、英雄や悪人とはいったいどういうものなのかを問うストーリーになるという。
モル監督はこれまでに、映画『フー・ファイターズ/バック・アンド・フォース』などのドキュメンタリー作品を多く手掛けており、実話が基となる今作ではその手腕が十分に発揮されることだろう。
同会社の設立者エレン・ワンダーが製作総指揮を務め、映画『レイズ・メール・ヘトロセクシャル・ダンス・ホール(原題) / Ray's Male Heterosexual Dance Hall』で第60回アカデミー賞短編実写映画賞を受賞したプロデューサーのジョナサン・サンガーが製作として参加する。『DEFENDING THE ENEMY』は現在プリプロダクション中となっている。
Varietyによると、本作には映画『アップサイドダウン 重力の恋人』のジム・スタージェスも出演しており、撮影は8月より開始される予定だという。もしもこの映画が公開されれば、役所にとっては日本・オランダ・香港の合作映画『トウキョウソナタ』(2008)以来、約6年ぶりの海外製作映画となる。(編集部・井本早紀)