77歳モーガン・フリーマンが生涯俳優宣言!「演じることこそ我が人生」
映画『トランセンデンス』のモーガン・フリーマンが「演じることこそ我が人生」と生涯俳優であることを宣言した。1971年に映画デビューしたモーガンは、今日まで43年に及ぶキャリアの中でアカデミー賞に5度ノミネートされ、そのうち『ミリオンダラー・ベイビー』(2004)では助演男優賞を受賞。多くの著名な俳優から尊敬のまなざしを向けられている、言わずと知れた名優だ。
映画『トランセンデンス』でのモーガン・フリーマン写真ギャラリー
本作は、死に際の主人公ウィル(ジョニー・デップ)の意識が、彼をこの世にとどめておきたい妻(レベッカ・ホール)によって人工知能にアップロードされたことで、驚異的な進化を始めるさまを描いたSF映画。年を重ねるごとに俳優として“進化”していると感じるか、という問いにモーガンは「(記憶力に関しては)わたしには名前がわからない孫がいるよ。だから答えはノーだ」とニヤリ。「しかし年を重ねて経験を積むことは、確かに演技にプラスになる。より良くなっていくだろう。願わくはそうあってほしいね」とキャリアを積むごとにできることが多くなっていると身をもって感じている様子。
また、第一線で活躍し続けるためのモチベーションは特になく、「演じることこそわたし自身で、それがわたしの人生なのだ」と“演じること”自体が存在理由だと力を込める。「演じること以外の何物もわたしを満たすことはできない……まあ、ベッドにいる美しい女性以外はね」といたずらっぽく付け加えるも、「でも人生を通して、わたしが続けてきたのは俳優であること。誰かのふりをすることに無上の喜びを感じる人物、それがわたしなんだ」と俳優業への色あせることのない愛を語った。
意外にもモーガンとジョニーは今回が初共演。モーガンは、ウィルの恩師である人工知能研究の先駆者にして、アップロードされたウィルの進化に脅威を覚えるタガー博士を演じている。「ジョニー出演作の大ファンだったから、彼と一緒に仕事をする機会を得たことは本当に大きなプラスになった」と明かしたモーガンは、ジョニーに対し「彼は仕事を本当に楽しんでいる俳優の一人。進んでリスクを取って成功している。ジャック・スパロウ(『パイレーツ・オブ・カリビアン』)のキャラクターやトント(『ローン・レンジャー』)のメイクを考えてみて。こうしたことを成し遂げられる俳優はわずかだ」と称賛の言葉を惜しまなかった。
身のこなしも軽やかに取材部屋に現れたモーガンはとても77歳とは思えない若々しさだったが、「おなかの周りの肉が本当に嫌」と現在もグルテン抜きの食事法を取り入れ、定期的なトレーニングを行っているという。演技を愛し、自身より若い俳優との共演から学び、俳優であるためにたゆまぬ努力を続ける……モーガンが語る言葉の一つ一つから彼が名優たるゆえんがうかがえた。(編集部・市川遥)
映画『トランセンデンス』は6月28日より全国公開