“5万回斬られた男” 福本清三、初主演映画で最優秀観客賞!
“5万回斬られた男”という異名を持つ斬られ役の名手・福本清三が55年の役者人生で初めて主演を務めた映画『太秦ライムライト』が、第13回ニューヨーク・アジア映画祭で最優秀観客賞を受賞した。
ニューヨーク・アジア映画祭は北米有数のアジア映画祭で、昨年は『HK/変態仮面』が同賞を受賞している。また、先日には女優の二階堂ふみが同映画祭でこれからの活躍を期待する若手俳優に贈られるライジング・スター賞を受賞した。
今回の受賞に福本は「京都の地を遠く離れたニューヨークの観客の皆様によって選ばれる賞を頂いたことは、何よりの光栄です。これは作品作りに携わった全ての方々への評価であると、とてもうれしく思います。ありがとうございます」と感謝の気持ちを語った。
また、監督の落合賢は「上映時に福本さんの海老反りが決まったときに歓声が上がったのを今でも覚えています。日本のみならずこうして海外のお客様に気に入っていただけることが、この作品にとって最大の賛辞だと思っており、この受賞がより多くの人に観ていただけるきっかけになればと願ってます」と海外の観客のリアクションと受賞に喜びのコメントを寄せた。
本作は1958年に15歳で東映京都撮影所に入所して以来55年間、トム・クルーズ主演の映画『ラスト サムライ』や数多くの時代劇などに出演している福本の初主演作。京都・太秦にある、日映撮影所を舞台に、斬られ役として長年活躍してきた老いた俳優と、師弟関係を結ぶことになる新進女優の心の交流を描いている。(編集部・吉田唯)
映画『太秦ライムライト』は新宿バルト9ほか全国公開中