「宇宙兄弟」若田光一飛行士、宇宙にUFOと宇宙人はいなかった…
人気コミック「宇宙兄弟」の原作者・小山宙哉のオリジナル脚本で描かれる劇場版アニメーション『宇宙兄弟#0(ナンバーゼロ)』の特別試写会が2日、都内で行われ、5月に国際宇宙ステーション(ISS)から帰還したばかりの宇宙飛行士・若田光一氏がトークショーに参加した。場内の子供たちから「宇宙でUFOや宇宙人に会ったことはありますか」と問われると、「残念ながらなかった」と笑顔で答えた。
若田氏は「宇宙人というのは、エイリアンの宇宙人という意味ですね」と前置きすると、子供たちの質問に「半年間宇宙に滞在していて、窓の外を見るときは、UFOはいないか、宇宙人が宇宙ステーションの扉をノックしてくれないかなとかね、いつも期待してはいたんですけど残念ながらなかった」と回答。
だが「宇宙ステーションから外を見ると暗黒の宇宙にものすごくたくさんの星が光っているのが見えるんです」と続け、「わたしたちの住んでいる天の川銀河だけでも2,000億個の太陽みたいな恒星があり、そういった銀河が宇宙の中に数千億。すでに地球と同じような環境を持っている惑星も見つかっているので、そのどこかには知的生命体はいると思う」と宇宙人そのものの存在には肯定的だった。
真剣に聞き入る子供たちに「いつか地球に、知的生命体からのシグナルが届くんじゃないかと楽しみにしているんです」と笑顔を見せた。
また、この日は小山と下村博文文部科学大臣も同席した。若田氏は映画について問われると、電子書籍を使って「宇宙兄弟」を宇宙でも読んでいたと告白。小山について「本当に宇宙開発への造詣が深くて、いろんなことをよく知っているなと感心しました」と絶賛し、小山を感激させていた。(取材・文:名鹿祥史)
映画『宇宙兄弟#0(ナンバーゼロ)』は8月9日より全国公開