女子高生が集団妊娠…センセーショナルな実話に「インパクトあり過ぎ」
アメリカで実際に起こった女子高生たちの集団妊娠騒動に着想を得た映画『リュウグウノツカイ』初日舞台あいさつが2日、上映館の東京・新宿K's cinemaで行われ、主演の寉岡萌希と武田梨奈のほか、集団妊娠を試みる女子高生10人のグループをそれぞれ演じた佐藤玲、樋井明日香、石崎なつみ、菅原瑞貴、相葉香凛、高木古都、小野木里奈、森田望智がそろって登壇し、作品の見どころや公開を迎えた心境を語った。この日はまた、共演の古舘寛治、佐藤勇真と、劇場映画デビューを果たしたウエダアツシ監督も出席した。
集団妊娠を思い立つ女子高生役の美人キャストたち!写真ギャラリー
本作は、土地開発の影響で不漁となってしまった小さな漁師町を舞台に、家庭崩壊や友人関係の悩みなど鬱屈(うっくつ)した毎日を過ごす女子高生たちが、深海魚リュウグウノツカイが海に現れたのをきっかけに、町の閉塞感を打ち破って自分たちの国を作ろうと集団妊娠を思い立つさまを描く青春ファンタジー。
主演映画『ヘヴンズ ストーリー』で高い評価を得て、本作で主人公の一人、真姫を演じた寉岡は「この作品は問題提議として観ていただければと思います。現実に起きていいものかはわからないけれど、心の中では何かを感じ取っていただけると思う」とセンセーショナルなテーマについて触れると、空手の頭突きで瓦割りを披露したCMで注目され、女子高校生グループのリーダー幸枝にふんする武田も「インパクトがあり過ぎな作品ですが、中身はシンプルで見やすいです。わたしたち現場でもみんな、あんな感じで和気あいあいでした」と撮影を振り返った。
「俺、今日は明らかに必要ないよね」と笑いを誘いながら、古舘が本作について「停滞した時代を、若い女性たちが、違う世の中に変える可能性と希望を示した作品」と話すと、ウエダ監督も「いろいろな解釈ができるように作りました。何度も観ていただけたら、感じ方も変わってくると思います」と静かな自信をのぞかせていた。本作は今年、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭オフシアター・コンペティション部門で北海道知事賞を受賞した作品。(取材・岸田智)
映画『リュウグウノツカイ』は新宿K's cinemaにて公開中