『美女と野獣』監督、次は松本零士作品の実写化を希望
フランスの女優レア・セドゥが4日、虎ノ門のホテルオークラ東京で行われた映画『美女と野獣』来日記者会見にクリストフ・ガンズ監督と共に登壇。ガンズ監督は、今回の来日期間中について「フランスでも人気のある松本零士さんと会うのが楽しみ。彼の作品を映画化したいなと思っているんで、そういった話もできたら」と希望を明かしていた。
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ディズニーアニメなどでも知られる著名な小説を鬼才クリストフ・ガンズ監督が映画化した本作。昨日、日本に到着したばかりの二人は若干時差ボケ気味のようだったが、レアは「今まで数回来る機会があったけど、なるべく日本をあちこち見て歩きたい。今回は、(香川県の)直島に行ってみたい」とほほ笑んだ。
また日本通として知られるガンズ監督は、「僕は宮崎駿監督のアニメで描かれる人と自然の関わり方にインスピレーションを受けている。それと1960~70年代の日本映画が好きで、特に三隅研次監督や五社英雄監督の映画が好きだ。当時の映画は手作り感があって、詩的な感覚がある。今回の映画でも巨人が出てくるが、それは三隅監督の『大魔神怒る』にオマージュをささげている」と語った。
一方、本作のヒロイン・ベルを演じるレアは、子供のころに観たジャン・コクトーがメガホンをとった実写映画『美女と野獣』(1946年)が好きだったといい、「オファーが来たときは、子供のときからの夢がかなうような思いだった。でもこれは本当に難しい役。コクトー版が好きなだけに、これまでのベルとは違う役を演じたいと思った。今回意図したのは、小さい少女たちが自分を投影できるようなベルにしようということ」とその思いを明かした。
そしてこの日は日本の“野獣代表”としてくまモンが登場。ダンスシーンが有名な本作にちなみ、くまモンからダンスを申し込まれたレアは、そのオファーを快諾。くまモンと一緒にダンスを披露し、会場を沸かせた。レアは「わたしはハイヒールを履いていたのでダンスがぎこちなかったけど、彼はダンスがすごく上手!」と笑顔を見せ、さらに「ここにいる誰よりもかっこいい」とくまモンをベタ褒め。さらにキスをプレゼントして、くまモンを悶えさせていた。(取材・文:壬生智裕)
『美女と野獣』11月1日よりTOHOシネマズスカラ座ほか全国公開