話題作『ドラキュラ ZERO』で君主を支える妻役の美人女優サラ・ガドンとは?
今、ハリウッドで最も注目の女優の1人、サラ・ガドンが新作『ドラキュラ ZERO』について語った。
同作は、トランシルヴァニアを治める君主ヴラド(ルーク・エヴァンス)は、妻ミレナ(サラ)と息子インゲラス(アート・パーキンソン)と共に幸せな日々を送っていたある日、ヨーロッパ侵攻を狙うオスマン帝国皇帝メフメト2世(ドミニク・クーパー)から、息子を含む1,000人の子供の徴兵を命じられ、ヴラドは家族や国を守るためにそれを拒否して、強力なドラキュラの力を得て立ち向かうというもの。ブラム・ストーカーの古典小説「ドラキュラ」を若手監督ゲイリー・ショアが映画化したダーク・ファンタジー作品。
ドラキュラに変貌していくヴラドと妻ミレナの関係がしっかり描かれている点について「ミレナはつつましやかな女性ではないと思ったわたしは、ゲイリー監督に、観客がミレナに感情移入でき、単に城で暮らす君主の妻ではない役として演じたいという意思を事前に伝えたの。そのため、ヴラド演じるルークとのダイナミックな関係をもたらすことができたと思う。今作でわたしが気に入っているのは、ミレナとヴラドが性欲を抑えたり、禁じられた恋という関係では描かれていないこと。ミレナの家族に対する無償の愛が本当に純粋で素晴らしいの」と役柄に惹かれたようだ。
ミレナ役のリサーチについて「実在の君主ヴラド・ツェペシュについて記された書物をルークと共に読んだわ。彼には(妻と出会う前に)暴力的な過去があって、兄弟関係においてもそうだった。そんなダークな過去を持つヴラドを知ることができ、ヴラドのパートナーを興味深く演じられたわ。その他には、サムライ映画をたくさん観たの。今作のトーンが、多くのサムライ映画に似ていたから」とさまざまなアプローチをしたようだ。
大作を初めて手掛けたゲイリー監督の演出については「わたしは常に監督次第で出演するかどうかを決めているの。ゲイリーに会った際も、初めて大作を監督するという彼のエネルギーと情熱に圧倒された。個人的に、誰かの処女作に参加できるという特別な意味合いもあった。彼は初めて大作を手掛けるという挑戦においても、俳優の準備過程をしっかり把握し、どんな演出がうまくいくのかも理解していたわ」と感心した。
映画は、ヴラド/ドラキュラを演じるルークに引けを取らぬ存在感を見せつけるサラ・ガドンの演技力にも注目だ。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)