“金正恩暗殺”映画、日本ソニー映画会社からの公開はなし サイバー攻撃の影響もなし
北朝鮮の金正恩第1書記の暗殺を題材にしたコメディー映画『ジ・インタビュー(原題) / The Interview』について、日本のソニー・ピクチャーズ エンタテインメントに取材したところ、同社では公開を予定していないことが、24日わかった。
米ソニーへのサイバー攻撃の要因にされている本作だが、公開予定がないことについて日本のソニー・ピクチャーズの広報担当者は、「当社は同作の配給権を持っていないため、公開の予定はありません」とコメント。サイバー攻撃の影響ではなく、以前より日本公開を予定していなかったという。
また、同作でタッグを組んでいるセス・ローゲンとジェームズ・フランコや、同じスタッフによる『ディス・イズ・ジ・エンド 俺たちハリウッドスターの最凶最期の日』(2013)も日本での劇場公開がなく、ビデオリリースという形でソニー・ピクチャーズ ホームエンタテイメントより提供されていたが、『ジ・インタビュー(原題)』のビデオリリースの可能性は「今のところ予定はない」とのこと。
日米に配給会社を持つソニーだが、日米で別の会社が配給を担当することがある。最近の作品としてはブラッド・ピット主演の映画『フューリー』(11月公開)は、米ソニー傘下のコロンビア・ピクチャーズが製作し、米ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントが配給しているが、日本ではKADOKAWAが配給していた。そのため今後、別の映画会社が日本での『ジ・インタビュー(原題)』の配給に名乗りを上げる可能性も考えられる。
『ジ・インタビュー(原題)』は、11月下旬に米ソニーにサイバー攻撃を仕掛けたハッカー集団から上映館に対してテロを行うという予告を受けており、公開の中止を米ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントが17日(現地時間)に発表。しかしその後、当初の公開予定日であった25日に独立系映画館を中心とした映画館で上映されることが決定。米ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントのマイケル・リントンCEOは、今後200館以上の映画館でアメリカ公開される見通しがあると明かしている。(編集部・井本早紀)