竹中直人、忌野清志郎さんは「唯一無二のすごい存在」
俳優の竹中直人が9日、忌野清志郎さんのライブドキュメンタリー映画『忌野清志郎 ロックン・ロール・ショー The FILM ~#1 入門編~』公開前夜祭特別試写会イベントにワタナベイビー(ホフディラン)と出席し、生前交流があった忌野さんの素朴な素顔を明かした。
忌野さんについて「とても優しい人。いると安心するんですよね。電話がかかってくるだけで、『もしもし、忌野ですが』っていう声が聞けたりして、もうたまらないっていうか。元気をもらえた」と振り返った竹中。「清志郎さんの声がずっと記憶に残っていますよ。僕にとって憧れの人。唯一無二のすごい存在でした」としみじみ。
一番の思い出は、忌野さんの30周年ライブで、忌野さんが竹中のために作詞作曲した曲を歌わせてもらったことだといい、「場所は武道館でね。たまらなかった」と感極まる場面も。また、竹中が映画『東京日和』に出演した際は突然励ましの電話をかけてきてくれたといい、竹中が「明日、清志郎さん一緒にどうですか?」と恐る恐る映画に誘うと、「俺は毎日忙しいけど、明日だけは空いているぜ」と快諾。映画館でたくさんのお客さんが入っているのを目の当たりにして、「竹中、やったな」と肩をたたいてくれたエピソードも披露した。
ワタナベイビーも忌野さんのファンで、生前交流のあった一人。この日は忌野さんの衣装に身を包んで登場すると、ステージ上で「雨あがりの夜空」を披露。その後「夜中に留守電を入れるのが好きな人でした。テープをマックス使い切るまでしゃべるのがポリシーだったみたいで、ツアーから帰ってくると清志郎さんのメッセージしか入ってなかったことがあった」と生前の忌野さんのおちゃめな一面を紹介していた。
本作はRCサクセションを率いて2009年に亡くなるまで約40年にわたって活躍した忌野清志郎さんの名曲群を大迫力の映像とサウンドで伝えるライブドキュメンタリー映画。(取材・文:名鹿祥史)
『忌野清志郎 ロックン・ロール・ショー The FILM ~#1 入門編~』は2月10日より全国公開