玉木宏、傑作ミステリー「御手洗潔」シリーズ初映画化で天才探偵に！
俳優の玉木宏が、島田荘司の傑作ミステリーを映画化する『星籠の海 探偵ミタライの事件簿』で主演を務め、天才探偵・御手洗潔を演じることが明らかになった。島田が知的すぎて映像化不可能と拒み続けてきた御手洗だが、玉木が演じるならと企画が実現。玉木は、「難しいのは、膨大なセリフと戦わなくてはいけないことです。でも、登場人物の中でたった一人、事件を解決していくキャラクターなので、すごく心地良いです。楽しみながら演じています」と心境を明かした。
映画化される「星籠の海」は、ミステリーの巨匠・島田が、「天才探偵・御手洗潔が国内の事件を解決する最後の作品」と宣言するシリーズの集大成。広島県・福山市を舞台に、6時間ごとに潮の満ち引きを繰り返す瀬戸内海が鍵となる難事件に挑む。島田から「期待以上の御手洗で、原作者として大変うれしく思います」と絶賛された玉木のほか、石田ひかり、小倉久寛、要潤、谷村美月、吉田栄作ら実力派俳優陣が物語を彩り、『相棒』シリーズの和泉聖治監督が人間の深い心理を交えて描く。
同シリーズの映像化は3月に放送された玉木が出演したテレビドラマ「天才探偵ミタライ～難解事件ファイル『傘を折る女』～」（フジテレビ系）が初だが、映画の企画は今から5年前に始動。866ページに及ぶ原作の魅力を伝えるために和泉監督と手を組んだ島田が新たな構成を考案し、映画オリジナルの女性キャラクターも登場する。撮影は4月25日にクランクインし、6月初旬にクランクアップ。来年公開される予定だ。
原作の島田は、「あの御手洗潔が、いよいよ映画館の大スクリーンに登場、興奮しますね。長年原作ファンでいて下さった方々、そして私自身にとっても、これは悲願でしたからね。みんなで祝杯をあげたい気分です」と喜びのコメント。「理想的な御手洗さん役者・玉木さんとも出逢えたし、原作にとって最も幸福なかたちになりました」と満足げに語った。
1981年に出版された第一作「占星術殺人事件」からはじまる原作シリーズは、これまで中短編あわせて49作品が発表され、シリーズ累計発行部数330万部を誇る本格ミステリー。2014年1月にはイギリスのガーディアン紙で「世界の密室ミステリーベスト10」の第2位に選出されるなど、和製シャーロック・ホームズとも称される主人公の天才探偵ぶりが愛されている。（編集部・吉田唯）
映画『星籠の海 探偵ミタライの事件簿』は2016年全国公開