園まり42年ぶり映画復帰作が初日!大勢の観客に晴れ晴れ笑顔
歌手の園まりにとっておよそ42年ぶりとなる映画復帰作『道しるべ』の初日舞台あいさつが4日、角川シネマ新宿で行われ、大勢の観客が来場。登壇した園は、「今日のお天気も心配しておりましたが、これだけのお客さまに入っていただいて感謝しております」と晴れ晴れとした笑顔を見せた。この日は浜畑賢吉、仁科貴、金谷ヒデユキ、田中じゅうこう監督も出席した。
三船敏郎と三舟トシローという、偶然にも同じ名前を持つ2人の男(仁科・金谷)が、たまたま同じ時間、同じ場所で待ち合わせをしたことから、それぞれが全く違う運命へと導かれるさまを描き出す本作。園は、振り込め詐欺にだまされそうになる老婦人役で出演しており、1973年の『夕日くん サラリーマン仁義』以来、42年ぶりの映画復帰作となる。
園は「本当に久しぶりの映画でした。田中監督からオファーをいただいて、二つ返事でお引き受けしたのですけど、白内障の手術の後で。セリフを覚えるのも大変でした」と述懐。しかし現場は非常にアットホームな雰囲気だったそうで、「皆さんに緊張をほぐしていただいて。こんな現場があったんだなと思いました。ですから新人歌手のような、女優のような気持ちで挑ませてもらいました」と振り返る。
それを受けた田中監督は「僕は小学校のときから、(園が所属した芸能事務所)渡辺プロで育ちましたから。映画に老人カップルの役があり、この2人はちょっといけた恋愛カップルにしたいなと思ったときに、園さんの顔がポッと浮かび上がった。そして浜畑さんはやはり(テレビドラマ)『進め!青春』ですよね。とてもハンサムな方」と起用の経緯を語ると、浜畑は「年齢はわたしの方が園さんよりも上ですが、デビューしたのは園さんの方が前でした。18歳くらいには、かわいい人だなと憧れていましたよ」と明かす。
1962年に歌手デビューを果たした園は、中尾ミエ、伊東ゆかりと「スパーク3人娘」を結成。その後もソロ歌手として「逢いたくて逢いたくて」「夢は夜ひらく」などの大ヒット曲を連発。絶大なる人気を誇った。そして2005年からは再び「3人娘」として活動中。「この前も『3人娘』のコンサートをやりましたし、これからもずっとやっていきます」と語ると、会場からは拍手が湧き起こった。(取材・文:壬生智裕)
映画『道しるべ』は角川シネマ新宿ほか全国順次公開