アカデミー、映画博物館を建築へ 2017年の完成目指し今夏より開始
現地時間24日、映画の祭典アカデミー賞を主催する米映画芸術科学アカデミーが、アカデミー映画博物館( the Academy Museum of Motion Pictures )の建築を今夏から開始することを発表した。
映画芸術科学アカデミーはロサンゼルス市議会から博物館計画が満場一致で承認されたと報告。ロサンゼルス市長のエリック・ガルセッティは「ロサンゼルスに新たな文化的なアイコンの建造物が誕生することに興奮しています」とコメント。雇用創出や観光客の増大にもつながると期待を寄せている。
博物館は、プリツカー賞を受賞したイタリア人建築家レンゾ・ピアノによって設計され、最先端機器を導入した1,000席の映画館や展示スペース、教育スタジオ、イベントスペース、カフェなどが設置される予定。無料の広場やギャラリーなどは公共スペースも設けられるという。場所はロサンゼルスカウンティ美術館(LACMA)などがあるウィルシャー大通りとフェアファックス通りが交錯する角とされており、2017年後半のオープンを目指している。
公開されている完成予想図では、天井がガラス張りの楕円の形をした近未来的な建物が描かれており、大規模な工事が予測されるが、建築費用についての不安はない様子。映画芸術科学アカデミーは博物館建築のため2012年から3億ドル(約360億円・1ドル120円計算)の寄付を募るキャンペーンを行っており、現在世界中の1,300人以上の資金提供者から2億5,000万ドル(約300億円)が寄付されている。アカデミーのCEOであるドーン・ハドソンは「この博物館を現実のものとする手助けをしてくださった支持者の皆さま方に感謝しています。博物館を建築することはアカデミーにおいて長年の目標でした」と語っている。(編集部・井本早紀)