石原さとみ、『進撃の巨人』ハンジ役の重圧で「押しつぶされそうな毎日」
dTVオリジナルドラマ「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN 反撃の狼煙」で主人公・ハンジを演じた女優の石原さとみがインタビューに応じ、「プレッシャーに押しつぶされそうな毎日だった」と絶大な人気を誇る漫画のキャラクターを演じることへの苦しみを打ち明けた。
本ドラマは、人間が巨人の餌となった世界で、人類の存亡を懸けて巨人と戦う兵士たちの姿を描いた諫山創の大ヒット漫画を実写化した映画『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』のアナザーストーリー。全3話から成り、映画にも登場するハンジ(石原)、サシャ(桜庭ななみ)、フクシ(渡部秀)、リル(武田梨奈)、それぞれにフォーカスしたエピソードが展開する。石原が演じる兵器隊長・ハンジは、戦いを制するために巨人について研究するが故に、巨人に愛着を持ってしまう特異なキャラクターだ。
オファーを受けた当初、実写化されることは知っていたという石原だが、「まさか自分にオファーが来るなんて」とかなり驚いたそう。その後、ハンジに注目して漫画やアニメを見たときも「ハンジは自分ではないのでは?」と疑問に思ったという。確かに、キュートな女性を演じることの多い石原に、発狂して大笑いしたり絶叫したり、敵である巨人への愛情を早口でまくし立てたりする、ぶっ飛んだハンジのイメージはない。
友人からも「ハンジのイメージと違う」と言われたそうで、「原作ファンにも愛されるキャラにならないと」と恐れすら感じ、「ハンジ役はプレッシャーがとてつもなかった。楽しむとかワクワクするというより、不安や怖さで眠れない日々でした」と振り返る。
その一方で、「見本があるので準備しやすい。キャラが立っているものであれば、そこに近づくために努力できるからやりがいがある」と漫画キャラクターを演じることの醍醐味(だいごみ)も語る。そして、「とにかく原作やアニメを見て、ハンジの癖を探したり、撮影の合間もDVDなどで音声を聞いて声のトーンを近づけてみたり、ハンジが担う役目を客観的に捉え、感情がぶれないように頑張りました」と役づくりについて弁を振るう。
そんな努力の末に誕生したハンジは、原作ファンから「ハマり役」との声が上がるほどで、石原も「後悔のないように懸命に演じました」と胸を張る。また、本作を通して「原作ものをやることの面白さにあらためて気づいたし、キャラクターに近づいていくことや、自分にないものを発見することも楽しかった」としみじみ。ハンジ役に没頭し、「役を好きになって追求していくことに快感を覚えました」とストイックな女優魂をのぞかせた石原の目は、まるで巨人探究にのめり込んだハンジのように輝いていた。(取材・文:鶴見菜美子)
「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN 反撃の狼煙」は映像配信サービスdTVにて配信中