是枝裕和監督、観客賞を受賞!『海街diary』が快挙!サンセバスチャン国際映画祭
是枝裕和監督『海街diary』が、スペインで開催していた第63回サンセバスチャン国際映画祭で観客賞を受賞。副賞としてスペインの配給会社に5万ユーロ(約675万円。1ユーロ・135円換算)が贈られる。是枝監督は第61回に前作『そして父になる』でも観客賞を受賞しており、二度目の栄冠となる。
観客賞の対象となるのは、カンヌやベネチアなどの国際映画祭で高評価された話題作ばかりを集めたパールズ部門の13作品。その中には、ベルリン国際映画祭で最高賞の金熊賞を受賞したイランのジャファル・パナヒ監督『タクシー・テヘラン(原題)/ TAXITEHERAN』や、ウディ・アレン監督『イラショナル・マン(原題)/ IrrationalMan』もあった。
是枝監督は同映画祭との相性も良く、これまでも『ワンダフルライフ』(1999)で国際批評家連盟賞、『歩いても 歩いても』(2007)で脚本家協会賞、『奇跡』(2011)で最優秀脚本賞とカトリックメディア協議会(SIGNIS)賞を受賞している。
すでに帰国の途についていた是枝監督は朗報に、「上映後に劇場から出てきたお客さんの表情がとても穏やかで、晴れやかだったので、それだけでも沢山幸せを頂いたと思っていたのですが、観客賞を受賞したと聞き、本当にうれしいです。『そして父になる』に続いて2作連続の受賞というのも誇らしい限り。愛されてるなあ、としみじみ感じています」とコメントを寄せた。
また同部門に参加していた中国のジャ・ジャンクー監督『山河故人(原題)』は、観客賞2等にあたるベスト・ヨーロピアン賞が贈られた。授賞セレモニーでジャ監督は「私にとって初めての観客賞を頂き光栄です。しかも明日は私の母親の誕生日なんです」とあいさつし、観客から温かい拍手が贈られた。『山河故人(原題)』には、副賞2万ユーロ(約270万円)が同じくスペインの配給会社に贈られる。(取材・文:中山治美)