黒木華×綾野剛×Cocco共演 岩井俊二監督最新作が2016年3月26日公開
『リリイ・シュシュのすべて』(2001)、『花とアリス』(2004)などで知られる岩井俊二監督の4年ぶりとなる実写映画『リップヴァンウィンクルの花嫁』の劇場公開が2016年3月26日に決定。黒木華、綾野剛、ミュージシャンのCoccoが共演する。
本作の舞台は東京。SNSで知り合った青年と結婚した派遣教員・七海が新婚早々夫に浮気された揚げ句、家を追い出され、苦境に立たされたことから結婚式の代理出席、月100万円を稼げる住み込みメイドなど、奇妙なバイトを始めるという物語。『小さいおうち』でベルリン国際映画祭銀熊賞(女優賞)を受賞して以来、NHKの朝ドラ「花子とアン」(2014)、テレビドラマ「天皇の料理番」(2015)、『母と暮せば』(12月12日公開)など出演作がめじろ押しの黒木華が、ヒロイン七海を演じる。
七海に風変わりなバイトを斡旋する何でも屋の青年・安室に『新宿スワン』『S-最後の警官-奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE』『ピース オブ ケイク』、テレビドラマ「コウノドリ」(放送中)など今年、主演作が相次ぐ綾野剛、七海のメイド仲間で浪費癖のある女性・真白に塚本晋也監督作『KOTOKO』(2011)など女優としても活躍するミュージシャンのCoccoがふんするほか、エグゼクティブプロデューサーに「北の国から」シリーズの杉田成道が名を連ねている。
ヒロインに抜擢された黒木は、「岩井俊二監督の長編映画に出られる日が来るとは、3年前、『マイリトル映画祭』(※CS放送・日本映画専門チャンネルで組まれた岩井俊二監督の特集)のオーディションで出逢った時には想像できませんでした。脚本、撮影、音楽、時間、全てのものを、愛おしく思います。観て下さる皆さんに、その幸せを少しでもおすそ分け出来たら嬉しいなと思います」と岩井監督とタッグを組む喜びをコメント。
一方、岩井監督は「ともかく書き上げてはみたものの、これは一体何の話なんだろう、それが自分でもよくわからなかった。ただ描きたかったことはあった。それがこの物語のどこかに描けた気はする。ならばひとまず、それでよしとしようと思った。かくしてずっと悶々と向き合って来たこの原稿を締めくくることにした。311直後から取り組みはじめて、気がつけば四年半が過ぎていた」と葛藤の末、制作に長い年月を費やし作品を完成させた経緯を明かしている。そんな岩井監督の渾身の一作で、黒木、綾野、Coccoがいかなる化学反応を見せるのか、期待が高まる。(編集部・石井百合子)
映画『リップヴァンウィンクルの花嫁』は2016年3月26日より全国公開