中村蒼、テレビ男役に軽くパニック
俳優の中村蒼が5日、都内で行われた映画『春子超常現象研究所』の初日舞台あいさつに野崎萌香、竹葉リサ監督と登壇。本作で“テレビ男”という奇抜な役のオファーを受けた中村は「軽くパニックを起こしました」と当時の驚きを語った。
同作は、ある日突然心と体を持ってしまったテレビ男(中村)と、ヒロイン春子(野崎)、彼らを取り巻く個性的なキャラクターの騒動を描いたコメディー。映画『さまよう小指』で「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2014」オフシアター・コンペティション部門グランプリに輝いた竹葉監督がメガホンを取り、斎藤工、小日向文世、青木さやから豪華キャストも出演している。
中村といえば正統派イケメン俳優として知られているが、まさかのテレビ男役のオファーに「軽くパニックを起こしました。見た目は普通かと予想したけれど、実際にテレビをかぶると聞いて最初は想像がつかなかったです」と苦笑い。
ビジュアルもそのままテレビの被り物をするという一見コント的な風貌だが、「被ってお芝居をするのは結構大変で、撮影前はスタッフさんとどうしたらしっくりハマるかとか、試行錯誤していました」と苦労も語った。
一方、ヒロインを演じた野崎は、竹葉監督の奇抜な世界観に「脚本をいただいた時に監督の創造性に感動して、この世界観の中でどう自分が生らきれるかやってみたいと思って演じました」と目をキラキラ輝かせる。劇中で野崎が10キロはある本物のテレビを持って山中を歩くシーンもあり、竹葉監督は「今思うと500グラムの軽いテレビもあったけど、その時は自分もおかしくなって、何か違うと思って『持って歩いてください』って言っていました」と無我夢中で撮影していたことを振り返った。(取材・文:中村好伸)
映画『春子超常現象研究所』は公開中