辰吉丈一郎、現役続行を宣言!「あくまでチャンピオンを目指す」
元WBC世界バンタム級王者・辰吉丈一郎に20年間密着したドキュメンタリー映画『ジョーのあした-辰吉丈一郎との20年-』の完成会見が18日に都内で行われ、本作の阪本順治監督とともに出席した辰吉は、「あくまでもチャンピオンを目指している」と今後の展望について語った。
本作は、“浪速のジョー”の愛称で知られる辰吉丈一郎の生きざまを、1995年公開の『BOXER JOE』で辰吉のドキュメンタリー作品を手がけた阪本監督が、20年間にわたり定期的に辰吉に密着を続け、完成させたドキュメンタリー。辰吉のボクシングや家族に対する思いを活写する。辰吉と親交のある俳優・豊川悦司がナレーションを務めている。
拍手で迎えられて登場し、「どうも、辰吉です。以上」と簡単に挨拶をすませた辰吉は阪本監督について聞かれると、「しつこいなって感じですかね。でも、無視できない……」と20年にわたって特別な関係を築き上げてきた同監督についても言葉少なにコメント。
辰吉が海外にリングを求めていた25歳の時から、2014年に辰吉の次男・辰吉寿以輝がプロテストに合格するまで、“浪速のジョー”に密着し続けた阪本監督は、「とっても豊かな20年だった。辰吉くんじゃなければ、この面構えじゃなければ、20年も撮っていなかった」としみじみ。さらに「言葉の紡ぎ方が理論的だったり、クレバーな部分も感じられる。そんな辰吉くんの裏の顔の部分も感じてもらいたい」と語る。最後に隣の辰吉に向かって、「(こんな感じで)いいですか?」と確認を取る監督に辰吉からは、「よしとしましょう!」というお褒めの言葉があり、2人のやり取りを見守っていた会場は笑いに包まれた。
今後の展望を聞かれた辰吉は、「あくまでチャンピオンを目指している」と力強く現役続行を宣言。網膜はく離を経験するなど波乱万丈のボクシング人生を送り、45歳となった辰吉だが、現役にこだわり、不屈の闘志を燃やし続けている。(取材・文:福住佐知子)
映画『ジョーのあした-辰吉丈一郎との20年-』は2月27日より東京・テアトル新宿ほかにて全国公開