最もガッカリした2015年のトホホ映画はコレ!映画秘宝はくさいアワード決定!
期待して観たらガッカリしたトホホ映画を決定する、映画専門雑誌「映画秘宝」(洋泉社)の恒例企画「2015年度HIHOはくさいアワード」が2016年3月号で発表され、大人気コミックの実写版として話題を呼んだ『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』が1位に選ばれた。
秘宝の創刊者でもある映画評論家・町山智浩が脚本に参加している同作には、作家に芸術家、監督、俳優など140名を超える投票者から、容赦ない鉄槌が下されることに。特撮部分を評価する声も多かった一方、そのほかの部分が「良かった特撮部分まで殺してしまっていた」(小野寺生哉)など複雑な思いを感じさせるコメントが相次いだ。
この結果に例年、町山と対談形式で「ベスト&トホホ10」ランキングを総括している柳下毅一郎は、「町山さん! おめでとうございます(ニヤニヤ)!」と誌面で突っ込み。一方、後編の『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』と共に同作をベストに挙げた町山は「もうスゲーやだ! 今日は何にも話したくねぇよ」と落ち込み気味だ。
一方、メイン特集の「2015年度映画秘宝BEST10」では、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』がぶっちぎりの支持で1位を獲得。選者のほとんどが自身のベスト3内に挙げる人気ぶりで、「もう、『マッドマックス』でこの1年は終わりだった。スゴすぎて観終わった後、しばらく金玉が震えてたくらい」(みうらじゅん)など、コメントからも熱さが伝わってくる。映画史に残る一本としてたたえる声もあり、文字通り「オールタイムベスト」級の作品となったようだ。そのほかの順位は誌面を確認。
町山と柳下も、「『進撃の巨人』も興収では『マッドマックス』に圧勝だよ!」(柳下)、「勝った気がしねぇよ!」(町山)と語りつつ、なぜここまで同作が評価されたのかを、爆発的なヒットとならなかった理由も含めて分析。そのほかさまざまな作品について語り尽くしており、昨年の映画界の傾向を見るうえでも必読の一冊になっている。(編集部・入倉功一)
脱力! 映画秘宝トホホ10「2015年度 HIHO はくさいアワード!!」は以下のとおり。
1位『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』
2位『ターミネーター:新起動/ジェニシス』
3位『ギャラクシー街道』
4位『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』
5位『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』
6位『ファンタスティック・フォー』
7位『チャッピー』
8位『セッション』
8位『トゥモローランド』
10位『ジュラシック・ワールド』
※8位は同率
映画専門雑誌「映画秘宝」2016年3月号は発売中 洋泉社刊 1,080円(税込み)
【訂正】初出時に掲載していた発言の引用部分と投稿者が間違っていました。訂正してお詫びいたします。