忌野清志郎さんが歌う「上を向いて歩こう」が映画主題歌に
忌野清志郎さんが率いたロックバンドRCサクセションが坂本九さんの名曲「上を向いて歩こう」をカバーした楽曲が、映画『殿、利息でござる!』の主題歌に使用されることが明らかになった。
坂本さんの名曲「上を向いて歩こう」はビルボードで全米1位を取った唯一の日本語楽曲。そんな曲のRCサクセションのカバー版を主題歌に使用した理由を中村義洋監督は、「清志郎さんはこの曲をライブで演奏する時、『日本の有名なロックンロール!』と紹介していました。それには『こんなすごい曲があるんだぜ』という意味もあったと思います。それは『こんなすごい人がいたんだぜ』という、この映画を作る意義にも合致したような気がしています」と語っている。
一方、同作の主演を務めた阿部サダヲは「最後、清志郎さんの声が聴こえてくるとは思っていなかったので感動しました」とこの曲の起用がサプライズだったことを明かし、観客にとってもサプライズにするために「発表しなくていいのに……(笑)」とコメントしている。
本作は映画『武士の家計簿』の原作者である磯田道史の「無私の日本人」の一編「穀田屋十三郎」を、『白ゆき姫殺人事件』等の中村監督が映画化。仙台藩の年貢の取り立てや労役で困窮する宿場町(吉岡宿)を守るため、庶民が藩に大金を貸し付け、利息を巻き上げるという嘘のような実話が描かれている。殿を相手に一世一代のマネーゲームに挑む穀田屋十三郎を阿部、十三郎に秘策を持ちかける知恵者の篤平治を瑛太、十三郎の弟の甚内を妻夫木聡が演じる。
同映画ではフィギュアスケート選手の羽生結弦が映画初出演を果たしたことや竹内結子が時代劇に初挑戦したことなどでも話題を呼んでいた。(編集部・海江田宗)
映画『殿、利息でござる!』は5月14日より全国公開