藤岡弘、45年ぶりの仮面ライダーは「演じておりません、自分そのもの」
俳優の藤岡弘、が21日、都内で行われた映画『仮面ライダー1号』公開記念トークショーに出席。ステージ上で愛車ネオサイクロン号を傍らにトークを行い、45年ぶりに演じる本郷猛に込めた思いを語った。
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同作は特撮ドラマ「仮面ライダー」シリーズの45周年記念作。初代仮面ライダーの藤岡が主演を務め、海外から急きょ日本に帰国し宿敵ショッカーや新たなる敵・ノバショッカーたちと戦う姿を描く。
およそ半世紀ぶりの仮面ライダーに主演する藤岡は「45年の時を、歴史を背負っている自分としては、感じることはいっぱいありますね。本郷猛をもう一度同じ人物が演じるのはすごいことですよね」としみじみと語り、単独主演というオファーが来た際の心境を「話を聞いて考えることもありました。昔の恩師たちや、いろいろな方々の思いが浮かんできて、普通の気持ちではなく真剣に考えてやらないとと気合を入れました」と並々ならぬ思いで挑んだ心境を語った。
そのために原点へ立ち戻ったという藤岡は、「当時スタートする時に仮面ライダーは何を象徴し何のメッセージを送ろうとしているのか、それは愛と正義と勇気と夢と希望を与えるべきヒーロー像だった。その原点にもう一度振り返って、この映画で強調したいと思いました」と説明。本作では脚本にも関わっており、これまでに100か国以上を旅してきた中で感じた人の悲しみを込めたことを明かした藤岡は「半年の間に練って練って練りながら、自分の背負ってしまった悲しみや色いろな思いを映像の中に入れられないかなと思って作りました」と話した。
その後、予告編が上映されると大きな拍手が起こり、藤岡は「演じているんではなんですよ。自分そのものの、人生のいろいろな思い、内部で熟したものをこの映像の中に全部出しています。決して演じてはおりません。わたしそのものです」と語り、「この映像は全世界の子どもたちへの大きな贈り物だと思っています」と本作に込めた思いを語った。(取材・文:中村好伸)
映画『仮面ライダー1号』は3月26日より全国公開