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極悪双子を一人で演じたトム・ハーディ、完全に役が乗り移った伝説

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一人二役に挑戦したトム・ハーディ
一人二役に挑戦したトム・ハーディ - (C) 2015 STUDIOCANAL S.A. ALL RIGHTS RESERVED.

 映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のトム・ハーディが、イギリス犯罪史上に残る双子のギャングを一人二役で演じた実録クライムサスペンス『レジェンド 狂気の美学』から、トムの役者魂を感じさせる撮影裏話を本作の監督、ブライアン・ヘルゲランドが語った。併せて、トムが演じる双子2ショットの場面写真が一挙公開された。

どちらもトム・ハーディ…場面写真一挙フォトギャラリー

 殺人も辞さないほどの暴力と、カリスマ的な経営手腕によって1960年代のロンドンで暗躍した双子のギャング、レジナルド・クレイ(兄)とロナルド・クレイ(弟)をトムが一人で演じる本作。

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 撮影はロンドンのロケーション100か所以上で行われ、その期間はわずか50日。そのうちトムのスケジュールがおさえられていた日数は、35日という大変厳しいものだったという。タイトなスケジュールのため、トムはその日のシーン数の多い方の役柄から演じた。たいていの場合、作品の核となるレジナルドからだった。その日のレジナルドとしての撮影を終えると、控室でメイクと衣装を変え、ロナルドとして残りのショットの撮影に臨む。双子が同時に登場するシーンの撮影では、午前中に自身が演じた片方のキャラクターのセリフを録音しておき、その声をイヤホンで聴きながら午後もう片方の役の撮影をしたそうだ。

 スイッチを切り替えるがごとく軽々とロナルドとレジナルドを演じ分けるトムの様子に驚き、彼を通してクレイ兄弟それぞれの個性が輝くのを見ているのが楽しくてたまらなかったというヘルゲランド監督。「トムはロナルドとして現れるなり僕の肩に手をまわして、ロナルドを演じているときの独特の声で“さあ何をする? カメラはどこだ?”と聞いてくるんだ。何から始めるか簡単に伝えると、ロナルドは何も質問してこなかった。ところが、レジナルドの時は慎重で静かで、何をどう撮影していくか、細かい説明を求めてくるんだ。本人たちの個性が完全にカメラが回っていないところでも乗り移っていた。トムは、そんな自分自身の違いに気がついていなかったと思うよ!」とトムの尋常ではない役への入り込みを指摘していた。(編集部・石神恵美子)

映画『レジェンド 狂気の美学』は6月18日より YEBISU GARDEN CINEMA、新宿シネマカリテほか全国公開

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