佐村河内守氏がついに沈黙を破る……衝撃のドキュメンタリー予告編公開
2014年に報じられた「ゴーストライター騒動」の渦中にあった作曲家・佐村河内守氏に、オウム真理教を題材にした『A』『A2』などで知られる森達也監督が密着したドキュメンタリー『FAKE』の予告編が公開となり、沈黙を守り続けてきた佐村河内氏の心中の一端が明らかになった。
2014年2月に作曲家の新垣隆氏が「週刊文春」の記事及び記者会見で、18年間にわたり佐村河内氏のゴーストライターとして作曲していたことを告白。後日、謝罪会見を開いた佐村河内氏にさまざまな疑惑が向けられたこの騒動において、ドキュメンタリー作家の森監督は佐村河内氏への取材を敢行。予告編には新垣氏の発言内容やマスコミの報道に対し、「何が真実で、何が嘘なのか」を巡る、森監督と佐村河内氏との赤裸々なやりとりが収められている。
メディアへの露出を拒否し、作曲もやめてしまった佐村河内氏に開口一番、「僕が撮りたいのは佐村河内さんの怒りではなく、哀しみです」と取材意図を説明する森監督。ゴーストライター騒動を「全メディアのこれまでの復讐」とし、マスコミへの不信感をあらわにする佐村河内氏は「僕を信じてくれますか?」と森監督に問い、森監督は「信じなきゃ撮れない」と明言し、逆に「守さんは僕を信用しているの?」と投げ掛ける。一連の騒動を検証していくなかで、複雑に揺れ動く佐村河内氏と森監督の関係、さらにはなぜ作り話をするのか、作曲の証拠を示してほしいと佐村河内氏に詰め寄る外国人ジャーナリストの取材模様などが映し出され、沈黙を守り続けてきた佐村河内氏の思いが垣間見える。
佐村河内氏はなぜ作曲をやめてしまったのか? 森監督が捉えた彼の真の姿とは……? 衝撃的なラストには誰もが圧倒されるはずだ。(編集部・石井百合子)
映画『FAKE』は6月4日より全国順次公開