けんか最強出演者は誰?柳楽優弥の即答に菅田将暉も納得!
ストリートファイトを続ける青年と彼に魅せられた男子高校生の過激な逃避行を描いた『ディストラクション・ベイビーズ』。菅田将暉、小松菜奈、村上虹郎、池松壮亮ら、そうそうたるメンツが出演し、キャストのほとんどと拳を合わせた主演の柳楽優弥に一番けんかの強そうな共演者について尋ねたところ、間髪入れずに答えが返ってきた。
その名前は三浦誠己。数々の作品に出演している強面バイプレイヤーで、本作では腕に覚えのあるヤクザを演じている。「圧倒的にずば抜けて違いました」と柳楽が太鼓判を押すと、同じ場面に出演していた菅田も「最近ボクシングをやってるんですが、いま思うと三浦さんの足の幅のスタンスや重心の取り方がまさにそう」と大いに賛同した。
もちろん、けんかのシーンはすべて振り付けがある。「やる前にしっかり握手してからアクションしていました。本当に危ないので最初のころこそ擦り傷が絶えませんでしたが、けがしたら絶対にまずいと思っていたので気を付けていました」と柳楽はそのときのことを振り返った。
一方、「本気で当ててください」と共演の小松に迫られたのが菅田だ。「そう言われたら『はい』っていうしかなくて、『最初から、そのつもりでしたよ』っていう雰囲気を出しましたけどね(苦笑)」。小松の女優根性には柳楽、菅田も感心しきり。
また、本作で彼らが舌を巻いたのが、ロケ先愛媛県松山の人々の演技力の高さだ。「多くの現地の方が参加してくれたんですけど、みんなすごい受け入れ態勢で、お芝居もうまかった」と柳楽が目を見張ると、「商店街で僕ら二人が暴れている場面は、本当にそこに見に来てくれていた人たちが『ワーッ、キャーッ』って言っているのを、そのまま使えているから不思議です」と菅田も驚かされたという。
全編、全員、本気の暴力シーン。撮影を目の当りにした松山の人たちは、フィクションと知りつつも、演技ではなく、本気でおびえていたに違いない。(取材・文:高山亜紀)
映画『ディストラクション・ベイビーズ』はテアトル新宿ほか全国公開中