『スタトレ』俳優を圧死させた車、リコール対象車だった
映画『スター・トレック』シリーズのアントン・イェルチンさん(27)を押し潰した彼の愛車である2015年ジープ・グランドチェロキーは、リコール対象車だったと ABC News などが報じた。
アントンさんは現地時間19日、ロサンゼルスの自宅で、車と門に挟まれ死亡しているのが発見された。アントンさんの家から門までは急な坂道になっており、何らかの理由でエンジンを切らずに門の方へ向かったところ、坂を自然に下ってきた約2.3トンの愛車に押し潰されてしまったものとみられている。ロサンゼルス検死局は20日、アントンさんの死に事件性はなく、死因は圧死だと発表した。
問題の2015年ジープ・グランドチェロキーが採用していたシフトレバーは、レバーを前や後ろに動かしてそこで止めるという一般的な物とは違い、ギアを選んだらレバーが中央のポジションに自然に戻ってくるというもの。「パーキング」にしたと思ったのに車が動き出したというドライバーたちからの苦情を受け、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は自主的に同型の車をリコールしていたという。
The Wrap によると、FCAはシフトレバーの件に関して4月12日までに、212件の衝突事故、308件の対物事故、41件のけががあったことを確認しているが、その時点で「これらの事故を起こした車を調べましたが、故障は見つかりませんでした」と公表していたとのこと。
FCAはアントンさんの事故について「アントンさんのご家族、友人たちに心よりお悔やみを申し上げます」とコメントを発表。現在、事故については調査中であり、「この悲劇の原因を推測するのは時期尚早」だと付け加えている。(編集部・市川遥)