遠藤周作「沈黙」ハリウッド版、オスカーレースにぎりぎり滑り込み!12月23日全米公開
マーティン・スコセッシ監督が遠藤周作さんの原作と出会ってから28年かけて実現させた映画『沈黙-サイレンス-』のアメリカ公開が12月23日にようやく決まった。来年2月に開催される第89回アカデミー賞の候補作と成り得る年内ぎりぎりの公開だ。
本作は、17世紀江戸初期、激しいキリシタン弾圧の中で棄教したとされる師の真実を確かめるために日本を訪れた宣教師の目を通して、人間にとって本当に大切なものとは何かを描いた壮大な歴史大作。アンドリュー・ガーフィールド、リーアム・ニーソン、アダム・ドライバーに加え、日本からも窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈、加瀬亮、笈田ヨシら実力派が出演している。
さらにオスカー常連で『ディパーテッド』ではアカデミー賞監督賞を受賞したスコセッシ監督のもとに集ったのは、『ギャング・オブ・ニューヨーク』などのジェイ・コックス(脚本)、『ブロークバック・マウンテン』などのロドリゴ・プリエト(撮影)、『ヒューゴの不思議な発明』などのダンテ・フェレッティ(美術)、『ディパーテッド』などのセルマ・スクーンメイカー(編集)とオスカーノミネート/受賞経験者ぞろい。ポスターや予告編もまだなく映画祭にも出品されていないという現状で、映画がお披露目されるのは公開日近くになってからになりそうだが、アカデミー賞の有力候補となることは間違いないだろう。
『沈黙-サイレンス-』はアメリカで12月23日に限定公開された後、翌年1月に拡大公開される。日本公開は2017年を予定している。(編集部・市川遥)