英ヘンリー王子、米女優との交際認める異例の声明発表…誹謗中傷に耐え切れず
イギリスのヘンリー王子が、テレビドラマ「SUITS/スーツ」で知られるアメリカ人女優メーガン・マークルとの交際を認めた。熱愛報道に乗じて、メーガンに対する誹謗中傷があまりにも行き過ぎていると感じたヘンリー王子は、秘書を通じて王室の公式Twitterで異例ともいえる声明を発表した。
秘書名義で書かれた声明は、ヘンリー王子に対する日頃からのサポートに感謝する言葉で始まりながらも、「人々がヘンリー王子の私生活に多大なる興味を抱いていることに彼も気づいています。彼はそういったことを快く思ったことはなかったですが、彼も彼なりにメディアの報じることを気にしないように努めてきました」とこれまでメディアに対して寛容であろうとした苦悩がつづられる。
「しかし、先週の報道はあまりにも行き過ぎていたと思います。彼の恋人、メーガン・マークルは、誹謗中傷の的になっていました」と交際の事実を認めたうえで、「そのいくつかはとても公なものでした。全国紙の一面での誹謗、人種差別的コメント」と批判。「ヘンリー王子は、マークルさんの安全を心配し、自ら彼女を守れないことを非常に無念に思っています」と語り、メディアへの自制を求める。
続けて「コメンテーターたちが“それこそが彼女が払うべき代価だ”“これもゲームの一部”などと言うであろうこともヘンリー王子は知っています。しかし彼はそれに強く反発しています。これは決してゲームではなく、彼女の人生であり、彼の人生なのです」とくぎを刺した。
その声明では、具体的な新聞社名など明かされていないが、英 Daily Mail紙のオンライン版は、「ヘンリーの彼女は(ほとんど)“ストレイト・アウタ・コンプトン”」などという見出しでメーガンを紹介。コンプトンはカリフォルニアの中でも犯罪発生率の高い地域として知られ、昨年ヒットした映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』にかけて、(実際にはメーガンはコンプトンの北西に位置するクレンシャー出身だが、)いかに彼女が治安の悪い地域で生まれ育ったかがその記事につづられていた。そのほか「ハリーの彼女の祖先が、ジム・クロウ法によって人種で隔てられていた時代に仕立て屋や教師、そして清掃員として働いていたころ、ヘンリーの祖先は大英帝国を支配していた」といった見出しで2人の出自の違いを強調するような記事もあった。(編集部・石神恵美子)