窪塚洋介、デビュー時よりも反響大きい!ハリウッド出演作に「万年残る」
俳優の窪塚洋介が31日、都内で行われた映画『沈黙-サイレンス-』大ヒット御礼舞台あいさつに、共演者のイッセー尾形、塚本晋也とともに登壇。本作公開から10日間が過ぎ、窪塚は「僕が18歳でデビューしたときよりも反響が大きいような気がしています。百年、千年、万年残る映画です」と自信をのぞかせていた。
本作は、遠藤周作の小説「沈黙」を巨匠マーティン・スコセッシ監督が28年の歳月をかけて映画化。キリシタン弾圧が吹き荒れる江戸初期の長崎を舞台に、殉教か棄教かという選択に迫られた宣教師とキリシタンたちの運命を描いた物語だ。
第89回アカデミー賞では、本作の撮影監督ロドリゴ・プリエトが撮影賞にノミネートされた。イッセーは「『ウルフ・オブ・ウォールストリート』や『アルゴ』などを撮っているすごい方。彼が撮影開始のタイミングで『セット』って発するのですが、その言葉で『準備いいか? 本番行くぞ』って気持ちになるんです」と撮影を振り返ると、窪塚も「神聖な響きですよね。ロドリゴは誰よりも最初に日本語を覚えてくれて、『ちょっと右』とか『すみません』って言うんです。常に僕らとコミュニケーションをとろうとしてくれたり、本当に一流だなって思いました」とそのプロフェッショナルぶりに舌を巻いていた。
また、重厚なテーマを内在した作品ということもあり、公開後には多くの感想が窪塚たちのもとにも届いたという。そんな中、窪塚は自身が演じたキチジローという役について、「いまの現代に生きる僕らにもっとも近いのではと感想を寄せてくれる方がいたのですが、僕もそう思うんです」と語りだすと「キチジローがそうでしたが、心のままに行動すればいいと思うんです。キチジローって弱くて汚くて、醜いと負の修飾語のオンパレードのような役柄ですが、心に素直だという見方もできます。そういう生き方ができるって素敵なことだなって改めて思いました」と“心のままに”に生きることが現代では難しいが、とても大切なことであるというメッセージを伝えていた。(磯部正和)
映画『沈黙-サイレンス-』は全国公開中