朝ドラ出演俳優、『サバイバルファミリー』監督のスパルタ演出に苦労
映画『ウォーターボーイズ』『ハッピーフライト』などの矢口史靖監督の最新映画『サバイバルファミリー』に出演した泉澤祐希が、体力勝負だったという撮影現場について、そして役者としての切なる願いを明かした。
矢口監督が「もし地球から電気がなくなったら」という世界で、平凡な家族が困難を乗り越えていく姿を描くサバイバルムービー。食料も水もなくなっていく東京を脱出し、生き延びるために珍道中を繰り広げて行く。「ドキュメンタリー作品のようにしたかった」という監督の下、出演者たちには体力勝負の撮影現場になったようだ。
矢口作品には初参加の泉澤。「どんな作品が撮りたいか明確な監督なので、現場も楽しいんですが、即OKが出ない。とくに、川を泳ぐシーンを撮ったのは11月末。寒くて体も口もうまく動かないんですけど、監督は真顔で『もっと必死そうな顔をしてください』って(苦笑)」と監督のスパルタ演出に苦労したようだ。
今作では、無口でヘッドホンが欠かせないネクラな大学生を演じているが、「小学校では野球に空手、中学ではテニス、高校ではバトミントンを部活でやっていた」と素顔はスポーツ好きな青年。さらに、お笑い好きで「高校時代はハリウッドザコシショウさんにハマって、友達とふざけあっていました」と意外な一面を明かす。
子役時代、テレビドラマ「白夜行」で山田孝之演じる主人公の幼少時代を演じて、その演技が絶賛された泉澤。「僕は子役の頃から、真面目な役や、何か心に抱えているような暗い役が多かったんです。でも僕自身は、根は明るくて、普段は何か面白いことをやってやろうと思っているタイプ。だから、もっと明るい役をやりたいし、コメディータッチなものにも挑戦したいし、体は動くのでアクションもやってみたい」と熱く語る。
そんな意味で、ちょうど本作でコメディーに挑んだ泉澤。今春からスタートする有村架純主演のNHK連続テレビ小説「ひよっこ」では、「ヒロインの幼馴染で、明るいキャラクターを演じるんです」と嬉しそうに話す。「目標は振り幅のある俳優」と語る彼が、ネクストカマーの登竜門である朝ドラでどんな魅力を開花し、今後、芸能界でどうサバイバルしていくか見ものだ。(取材・文:前田かおり)
映画『サバイバルファミリー』は2月11日より全国東宝系にて公開