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映画たて・よこ・ななめ見!

ウーマン・村本、ダウン症の弟と兄の実話に大共感

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 ジブリで宮崎駿監督の出待ちをしちゃうほど映画大好きな村本大輔と、映画に関しては素人同然の中川パラダイスが、あらゆる角度からブッ飛んだ視点で映画トーク。今回のテーマは、ダウン症の弟ジョーにインタビューする高校生のYouTubeチャンネルから生まれた小説を映画化したイタリア映画『弟は僕のヒーロー』。弟への愛情と思春期の複雑な気持ちを描く本作の魅力をウーマンの2人が語り合う!(取材・文:森田真帆)

今回の映画は『弟は僕のヒーロ』です。

 ジャコモ・マッツァリオールの小説を原作に描くヒューマンドラマ。ダウン症の弟がいる少年が、多感な時期を迎えて困惑する姿を映し出す。監督を務めるのはドラマ「忠実と背信」などのステファノ・チッパーニ。『僕らをつなぐもの』などのフランチェスコ・ゲギロレンツォ・シストのほか、『泣いたり笑ったり』などのアレッサンドロ・ガスマン、『ヤーラ』などのイザベラ・ラゴネーゼ、ロッシ・デ・パルマらが出演している。

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思春期の葛藤をリアルに描く

中川パラダイス(以下、中川):めっちゃおもろかったわ! なんて言ったらいいんやろな。嘘がなかったよね。もし自分の弟がダウン症やったら、僕も思春期はこうやったかもしれないなって、10代の複雑な感じがめっちゃわかるというかさ。ここ最近で一番温かい気持ちになったわ

村本大輔(以下、村本):ホラーとかスプラッターとか、血が出ない限りはほぼ心が動かされることがないパラダイスが、こんな饒舌に話すなんて、オレは感無量だわ。いい映画選べてめっちゃうれしいわ! 中川って、あんまりイタリア映画とか観ないやん。イタリア語とか気にならんかった?

中川:いや全然。何語かもようわからんし。そんなことよりも、人間の感情って日本も外国も一緒なんやなってことに感動したわ。弟のこと好きやし、大切に思っている反面、一緒の部屋に暮らしていることでめっちゃストレスもあって、強く当たってしまったりさ、学校ではつい弟の存在を隠してしまったり、そういう気持ちが全部ようわかったわ。

村本:なんか弟と兄だけじゃなくて、周りも良かったよな。あの家族も素晴らしいのが、すぐみんなで食卓を囲んで話し合うところ。なんでも子供も入れて話し合う感じは、日本もほんまに取り入れていったらいいと思った。

中川:そやな。なんか家族もやし、周りの友達も、全部ほんまによかったわ。

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兄弟をのびのび演じた俳優たちに好感度大

村本:オレには自分の「誰でもスタンダップコメディー」っていうイベントにも出てくれた、ケイイチっていうダウン症の友達がおんねん。だからこの映画は、ケイイチのことを考えながら選んだわけよ。

中川:へーそうなんや。僕の周りには、というか近い存在では、ダウン症の方はおらんなぁ。あの弟役の子は実際のダウン症の俳優さんやもんな。めっちゃかわいかったな。ほんまに純真な感じで、あのピュアな考え方に毎回驚かされたわ!

村本:でもさ、ケイイチはこの映画みたいにはしゃいで飛び跳ねたり、アイス投げたりそういう暴れん坊な感じじゃないねん。だから実は映画を観たとき、ダウン症ってこんな感じちゃうやんって一瞬疑ったわけ。なんかすごいステレオタイプな描き方してるんちゃうか? と思ったんやけど、実話ってことを聞いて、エンディングでもすごいはしゃいでる男の子の写真が出て、ダウン症っていろんな人たちがいるんやなって、逆に気付かされた。

中川:そう、これ実話やねんな。ちゃんとエンドロールまで観ると、実際の弟も出てきて、「あー、実在する人の話なんやな」ってびっくりしたというか。あの兄弟のYouTubeチャンネル探してみたくなったもんな。

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大切な人を否定してしまう気持ちは苦しい

中川:ダウン症の方のご家族が観てどう思うのかっていうのは聞きたいと思った。村本みたいに、うちの子こんな感じちゃうとかそういうことも聞きたいよな。

村本:今回はたまたまダウン症の弟だったけれど、誰でも自分の身内を一瞬でも恥じてしまうことってあるやん。でもそれは一生心の中に残ってしまうんよなぁ。自分がすごく未熟だったとき、まだ何者でもなかった思春期の頃の身内への気持ちっていうのは、すごく共感できたよな。子供の頃は純粋で弟のことが大好きだったのに、成長するにつれてダウン症は不遇だとか言われることで、自分自身での価値観を変えられてしまったというか、社会のいらん価値観のせいで、弟のことを隠したくなってしまうっていう。

中川:この前小学校のときの同級生にたまたま会うことがあってさ「実は子供の頃に言われなかったけど、父親がすごいヤクザの幹部なんだよね」ってカミングアウトされたんよ。たぶん、もしも子供の頃に言ったら、いじめられるとかいろいろあったんやろなって思った。だから、どんな人にも言えない秘密っていうのはあるんやろなって思ったし、家族のことが嫌いじゃなくても、自分のことを守るためについ言ってしまうことはあるよなって思ったわ。

村本:『グレイテスト・ショーマン』っていう映画で、主人公がつい仲間を隠した瞬間あったやん。その感覚って、すごいわかるねんなー。オレは福井の、3、40人くらいしかいない小さい町に住んでいたんけど、修学旅行で東京に行ったら、ほんまにキレイな人が多くて、キラキラ輝いていて、東京の人たちに声をかけて片っぱしから写真を撮ってもらってん。でもその反動で、家に帰ったとき、なんでオレはこんな村で、しかもこの家族やったんやって、恥じてしまった時の感覚は大人になっても忘れないよな。

中川:そやな。そういう男の子の複雑な気持ちが、ほんまにちゃんと嘘なく描かれていたよな

村本:オレは40過ぎても、主人公みたいなところがまだあるなって思うねんな。ウーマンラッシュアワーとしてテレビに出ててさ、その後よく1人で番組に呼ばれていたこともあったやん。そのときまわりに「相方は?」って聞かれて、毎回「死んだ」って言ってたからなぁ。

中川:そんなボケあるか!

※記事内容には個人の意見が含まれています。

『弟は僕のヒーロー』1月12日公開中
(C) COPYRIGHT 2019 PACO CINEMATOGRAFICA S.R.L. NEO ART PRODUCCIONES S.L.

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ウーマンラッシュアワー・プロフィール

2008年に結成された、村本大輔と中川パラダイスによるお笑いコンビ。2011年「ABCお笑い新人グランプリ」最優秀新人賞受賞、2012年「THE MANZAI 2012」決勝進出、2013年NHK上方漫才コンテスト優勝など数々の賞に輝き、4月に東京進出。「THE MANZAI 2013」で見事優勝し、3代目王者に輝いた。

村本大輔
1980年生まれ。福井県出身。自分でも「ネットに書き込まれるうわさはほとんどが事実です!」と認めている、自称・ゲス野郎芸人。だがその一方で、ジブリ作品やピクサーなどの心温まるアニメが大好きで、映画『あなたへ』で号泣するほどのピュアな一面も持ち合わせる大の映画好き。水産高校に通っていたため(中退)、お魚系や海洋ネタにも意外に詳しい。

村本大輔X(旧Twitter)

中川パラダイス
1981年生まれ。大阪府出身。これまで10回もコンビ解散している村本と唯一トラブルもなくコンビを続けている広い心の持ち主。2012年に入籍し、現在1児の子育てを満喫中のイクメンパパでもある。映画に関しては、「王道なものしか観ない」というフツーレベル。

中川パラダイスX(旧Twitter)

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