きょうのできごと a day on the planet (2003):映画短評
きょうのできごと a day on the planet (2003)16年ぶりの新作と観比べるのも一興
Zoomを使ったリモート制作のショートムービー『きょうのできごとa day in the home』から遡ること16年、同じ行定勲監督が放った珠玉の群像劇。ジョゼ級の存在感を放つ池脇千鶴らによる女性キャラの強さに、5人の男の何気ない会話から見えてくる、かけがえのない瞬間。そして、どこか終末感漂うラストシーンから垣間見れる、9・11を機に一変した自身と世界の距離感。当たり前のことが当たり前じゃなくなり、飲み会すらオンラインになった2020年に放たれた新作と観比べると、いろいろと感慨深いだろう。ちなみに、新作では高校ヴァージョンとして登場した校歌も、本作では壁に挟まれた大倉孝二が熱唱している。
この短評にはネタバレを含んでいます