人生は小説よりも奇なり (2014):映画短評
人生は小説よりも奇なり (2014)ショパンの名曲のように心に沁みてきます
同性婚が合法化されたニューヨークで挙式した男性カップルを軸に様々な世代と形の愛と悲しみをめぐるコミカルかつリアルな物語だ。主役がジョン・リスゴー&アルフレッド・モリーナなので快作なのは間違いないが、脚本も書いたアイラ・サックス監督の人間観察力が素晴らしい。叔父ベンを居候させることになった映画監督&小説家の夫婦の間に吹き始めるすきま風や思春期の息子の胸にわき上がる不満をちょっとした場面や台詞だけで観客に伝える演出の基本は、察しの哲学か? ブルース・リーの「考えるな、感じろ」じゃないけど観客は自然に登場人物の心境を「察する」こと間違い無し。ジョージが弾くショパンの名曲同様、心に沁みました。
この短評にはネタバレを含んでいます