こどもつかい (2017):映画短評
こどもつかい (2017)児童虐待や貧困家庭の問題に斬り込んだ視点は鋭い
不用意な一言で幼い少年の心を傷つけてしまった女性が、大人に恨みを持つ子供たちの怨霊を操る魔物「こどもつかい」に命を狙われる。都市伝説ホラーというフォーマットを用いて、日本社会における目に見えない児童虐待や貧困家庭の問題に斬り込むという視点はなかなか鋭い。
ただ、『リング』や『着信アリ』などJホラーでお馴染みの、呪いを解くためにルーツを探るという筋立てはあまりにも使い古されており、またこれか…という印象は否めない。なにより、和製フレディと呼ぶべき「こどもつかい」が二枚目過ぎて全く怖くないのは困った。終盤に出てくる殺人人形もチャッキーの二番煎じにしか見えないし。肝心のホラーとしては及第点だ。
この短評にはネタバレを含んでいます