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永遠のジャンゴ (2017):映画短評

永遠のジャンゴ (2017)

2017年11月25日公開 117分

永遠のジャンゴ
(C) 2017 ARCHES FILMS - CURIOSA FILMS - MOANA FILMS - PATHE PRODUCTION - FRANCE 2 CINEMA - AUVERGNE-RHONE-ALPES CINEMA
なかざわひでゆき

伝説的ギタリストの目を通して描かれるジプシー迫害の悲劇

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 20世紀を代表する偉大なギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトを題材にした作品だが、しかしいわゆる伝記映画とはちょっと違う。時は第二次世界大戦の真っただ中。ジプシーを迫害しジャズを禁じるナチス占領下のパリで、ジプシーでありジャズ・ミュージシャンでもあるジャンゴが家族を連れて決死の国外脱出を試みる。
 音楽のことばかりしか頭になかったジャンゴは、命の危険に晒されることでようやく政治意識に目覚めていく。その過程を通して、世の中に無関心でいることの危うさが描かれる。また、ユダヤ人のホロコーストに比べると注目される機会の少ない、ナチスによるジプシー迫害の歴史に光を当てた点でも貴重な作品だと言えよう。

この短評にはネタバレを含んでいます
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