レッド・スネイク (2019):映画短評
レッド・スネイク (2019)タフな女性たちの魂の連帯にしびれる
設定や境遇などがクルド人女性部隊を描いた『バハールの涙』と似ているが、本作に登場する部隊を構成するのは世界各国からの志願兵だ。アメリカ陸軍出身のスナイパーやクルド人を父に持つ根性の座った元モデル、フランスから馳せ参じた若い女性たちが銃を手に取るのは、宗教を曲解して女性を性奴隷として扱い、幼い子供を洗脳するイスラム過激派の男たちに鉄槌を食らわせるためだ。女性の人権を守るために己の命も投げ打つ女性同士の連帯と逞しさが圧倒的だ。ドキュメンタリー出身のC・フレスト監督はフランスでは有名なフェミニストで、彼女の強い思想を感じる。E・ガレルやN・ブロンデルら若手女優は今後も楽しみだ。
この短評にはネタバレを含んでいます