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確かな芝居で魅せる長澤樹、挑戦したのは夢とリアルの狭間の不思議

激推しスター発掘調査隊

『愛のゆくえ』長澤樹(ながさわ・いつき)【第11回・激推しスター発掘調査隊】

 次世代スターとして活躍が期待される俳優の素顔に迫る本企画。今回は、孤独な少年少女の喪失と再生を独自の世界観で描いた、宮嶋風花監督作『愛のゆくえ』で主人公・愛を演じた長澤樹さんを徹底解剖します。

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プロフィール

生年月日:2005年10月24日
出身地:静岡県
身長:161cm
趣味・特技:バレエ、フルート、読書、絵を描くこと、映画ドラマ観賞、ゲーム

芸歴:オードリー・ヘプバーンにあこがれて芸能界に入り、2020年『破壊の日』で映画初出演。映画『光を追いかけて』『ハウ』『ちひろさん』、ドラマ「青のSP(スクールポリス)-学校内警察・嶋田隆平-」「一橋桐子の犯罪日記」「18/40~ふたりなら夢も恋も~」などで存在感を示す。CMにも多数出演中。映画『カーリングの神様』が公開待機中のほか、ミュージカル「町田くんの世界」にも出演予定。

PRIVATE 素顔に迫る一問一答

Q:ご自身の性格の長所と短所を教えてください。

長所でもあり短所でもあるのは、マイペースなところです。周りからすごく言われますし、お母さんには「生まれた瞬間からマイペースだったよ」と言われました(笑)。でも、自分ではぜんぜんわからないんです。自分の独特のテンポで生きているということかなと、解釈しています。

Q:苦手なことはありますか?

最近気づいたのですが、わたしは全部のことに対してフラットなんです。特に好きな食べ物もないし、嫌いなものもあまりないんですけど、裏を返すと「好きな食べ物は?」と聞かれたときに「全部」と思っちゃいます。2つの意見があるとき、「どっちの意見もわかる」みたいなタイプです。

Q:好きな映画やドラマは?

ビョークさん主演の『ダンサー・イン・ザ・ダーク』がずっと印象に残っています。お父さんに教えてもらって、夕食後に見始めたんですけど、映画でこんなに泣いたことはないというくらい、終わるころにはポロポロ泣いていました。

Q:ご自身のお芝居にも影響がありましたか?

あります。そこにビョークさんという人は存在しないみたいな、本当に役としてそこにいらっしゃる感じが、すごいと思いました。自分もそういう役者になりたいです。忘れられない大切な作品です。

Q:休日は何をしていますか?

最近はカラオケに行ったりすることも増えたんですが、基本インドアです。家で作品を観たり、ゲームをしたり。料理が好きなので、普段の料理は自分で作っています。後片付けもけっこう好きです。

Q:どんなお料理を作りますか?

オシャレなものは全然出来なくて(笑)。焼き魚とか和食が多いです。13~4歳のころ、初めて作ったのはブリの照り焼きでした。タレが焦げて真っ黒になっちゃって、おかずがなくなっちゃったと思ってボロボロ泣いたんです。今思えば「よくそんなことで」って感じなんですけど(笑)。でもタレがちょっと焦げてただけだったので、食べたら美味しかったです。

Q:カラオケは何を歌いますか?

ディズニーが好きです。英語バージョンで歌うと、「こんな短い歌詞にこんなに意味が込められているんだ!」と発見があります。1人カラオケなので、恥ずかしくなく思い切り歌っていますね。3月にミュージカル「町田くんの世界」に出演させていただくので、頑張らないと、というのもあります。

Q:女優さんをめざしたきっかけは?

オードリー・ヘプバーンさんに憧れたのがすごく大きかったです。女優になりたいというより、オードリーさんみたいな人になりたかったんです。自分が演技にも興味があったので、「じゃあ女優さんだ」と思ったのがきっかけです。

Q:演技や人前に立つことに興味をもったのは?

もともとは人見知りで引っ込み思案でした。でも、7歳の時に鈴乃屋さんの七五三の着物ショーに出させていただいて、終わった瞬間に「また出たい!」と言っていたらしくて(笑)。たぶん、そこから、人前で何かすることに興味をもったんだと思います。

Q:では、お芝居のどんなところにだいご味を感じますか?

役が決まって、撮影して、みなさんに観ていただくこと全部が大好きなんですけど、自分が一番好きなのは準備期間です。その役のために資料を集めたり、考えたりしていると「あ、今すごくやってる」という実感が持てるなと、最近気づきました。

Q:具体的に、普段はどんな準備をしますか?

専門の何かがある役だったら、それについて調べたりします。でも基本はやっぱり“人”なので、「どういう人なんだろう」ってところから考えて、共感できる部分を探したりします。ただ、やっぱり100%同じ人ではないから、わからない部分がある。そこを埋めるために、その人を理解しなきゃって考える時間は絶対に持つようにしています。日常の生活の中で、「この役はこんなことしない」と決めつけずに、「この役としてやってみよう」って動いてみたり。1人ワークショップみたいな感じです(笑)。時間があれば、ずっとそれをやっていますね。

Q:今の夢を教えてください。

大きい夢は、オードリーさんみたいに世界中で愛される女優さんになることです。オードリーさんはユニセフの親善大使に就任したり、困っている方々を助けたりという活動もされていたので、自分もそうなりたいです。女優として人に感動を与えたり、幸せを感じてもらったりという活動と同時に、実際に困っている方に寄り添ったり、その場所に足を運んだりという活動を、いつか絶対したいなと思っています。みんなに幸せになってほしいです。

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INTERVIEW インタビュー

Q:今作への出演が決まったときの感想は?

台本をいただいて読んだら、主人公の愛ちゃんという女の子像がすごく面白くて、情景も本当に鮮明に浮かんできました。早く監督と「これってこういうことですか?」とお話したいと思いました。

Q:実際にお話しされてどうでしたか?

「そうそう、そういうことだよ」ってすごく盛り上がりました。なんとなく、感覚や感性に似ているところあると感じて、監督とご一緒したいと思いました。愛ちゃんは監督を投影したような女の子だったので、現場でもずっと一緒にいてくださって、いろいろ聞いたり、考えたりすることも多かったです。

Q:演じられた愛はどんな女の子ですか?

芯の強さはあるけど、自分では自覚してなくて。14歳という年齢もあいまって、不安定にフラフラしていて、迷い続けている女の子だなと思います。

Q:どんな風に役を作っていきましたか?

撮影に入る前に、ワークショップのようなことをやらせていただきました。(窪塚)愛流くんとわたしと、ときどきお母さん役の田中麗奈さんがいらして。あんまり、言葉で言ったりはしませんでした。愛流くんとはただ一緒にいるだけで安心感があったので、愛と宗介が自然にできあがった気がします。麗奈さんは、いい意味でずっと印象が変わらないお母さんで。行動で見せてくださったと思っています。そこで関係性を作って、現場に行ったらただ一生懸命やる、みたいな感じでした。

Q:ほかの共演者の方との交流はどんな感じでしたか?

現場ではじめましての方もたくさんいらしたんですが、ほとんどの方が先輩だったので、影響を受けまくりました。相手の方から出るものと自分から出るものとのキャッチボールで、生々しい感じでした。想像していなかったことが最終的に起きていたり、自分ってこういう演技をするんだと、完成した作品を観て思っていました。

Q:具体的にどこのシーンで一番感じましたか?

たくさんありますけど、特に物語の後半、北海道の家の前で倒れて、起き上がって振り返って泣く、というシーンかな。そこは、どうやったのか全然覚えてないんです(笑)。

Q:そういうことはよくありますか?

いえ、今作が初めてでした。不思議ですね。確かに、いきなり本番とか長回しとかけっこうあって、一瞬も気を抜けない全集中の撮影でしたけど。例えば雪のシーンは、跡が残らないように雪のないところでリハーサルをやって、本番は雪の中で一発勝負、みたいな。緊張感にあふれていました。ただ、本当に信頼できる素晴らしいスタッフさんたちで、「今、絶対にこれを撮ってくださっている」という安心感の中でお芝居できました。

Q:完成した作品をご覧になった感想は?

自分で演じた愛ですが、自分じゃないみたいだと、すごく思っています。観ながら、愛という女の子と旅をしている感覚になりました。「これは愛の夢なのでは?」と思うシーンもあって、でもとてもリアリティーのある生々しいシーンもある。自分としては、夢なのかな、でもそうじゃないのかな、リアルなのかなって、そういう狭間で観てほしいなと思っています。わたしとしては、役作りとか完成品とか、ぜんぶひっくるめて、最初から最後まで不思議な現場だったなという印象があります。感無量でした。

取材・文:早川あゆみ 撮影:高野広美
ヘアメイク:MAI KUMAGAI(HITOME) スタイリスト:NATSUKI TAKANO(HITOME)

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【インフォメーション MOVIE】

『親知らず』などの宮嶋風花監督が、自身の実体験を基に手掛けたドラマ。母親を亡くし、幼なじみと離れ離れになった14歳の少女が、孤独の中で前を向く姿を描く。『光を追いかけて』などの長澤樹、『ハピネス』などの窪塚愛流、『そろそろ音楽をはじめようと思う』などの林田麻里のほか、兵頭功海平田敦子磯野大來河侑希らが出演する。

映画『愛のゆくえ 』は3月1日公開

(C) 吉本興業

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