サム・ライミ監督、『死霊のはらわた』リメイク版に自信!パート4製作にも意欲満々!
サム・ライミの監督長編デビュー作にして、後世のホラー映画に多大な影響を及ぼしたスプラッター映画の金字塔『死霊のはらわた』。21世紀に蘇った、この同名リメイク版のプロデューサーを務めたライミが緊急来日、本作について語った。
まずはリメイクされた、自身の初期の代表作でもあるホラー・クラシックについて、「『死霊のはらわた』を作ったのは、もう32年前のことだ。恐ろしく低予算で、16ミリ(フィルム)で撮った。映画館で観てもらうつもりで製作したのに、X指定(成人向け映画)になったから当時アメリカの映画館であの作品を観た人はほとんどいないんだよ」と語ったライミ。不運にも興行的には失敗したが、ビデオが爆発的なセールスを記録、その後2本の続編が製作されたのはご存じの通り。
さらにライミは続ける。「『死霊のはらわた』は、若者たちがキャンプファイヤーを囲んで語るには最高のホラーだし、怪談向けの素晴らしい作品だ。アメリカでも、怪談は次世代に語り継がれていく伝統がある。そして、わたしの前についに次世代の語り手が登場した。それがフェデ・アルバレスだ。彼はまさに、このリメイクの監督に最適の人物だった」と自身の後継者に指名した新鋭監督の名前を口にした。
リメイク版は、最初の完成版がMPAA(アメリカの映倫)からNC-17(17歳以下鑑賞禁止)のレイティングを受けたというニュースが報じられ、話題を呼んだのが記憶に新しい。「オリジナルの『死霊のはらわた』もそうだったけど、これはハードコアでノンストップな、強烈に恐ろしい体験ができる作品なんだ。それこそがこの映画の本質であり、変えられない部分だ。だから、MPAAの裁定には全然驚かなかったね」と余裕の表情のライミ。
最後に、以前から製作がうわさされていた『死霊のはらわた』4作目と『ポルターガイスト』リメイク版について聞くと「常に『死霊のはらわた4』のことは考えているよ。必ず実現させたいね。『ポルターガイスト』はちょうど脚本が完成したところで、今監督選びをしているところなんだ(その後『モンスター・ハウス』のギル・キーナンがメガホンを取ることが正式にアナウンスされた)」と、両作品とも製作に向けて企画開発が着実に進んでいることを明らかにした。今後のライミの動向から、目が離せない。(取材・文:小林真里)
映画『死霊のはらわた』は5月3日より新宿ピカデリーほか全国公開