妊活休業中の大島、久々の人前で「緊張」
現在“妊活”休業中のお笑いトリオ、森三中の大島美幸が20日、都内で行われた初主演映画『福福荘の福ちゃん』完成披露試写会に出席した。8月に放送された「24時間テレビ」(日本テレビ系)出演以来、「久々の人前で緊張しています」と言いながら、今夏獲得した第18回ファンタジア国際映画祭(カナダ・モントリオール)最優秀女優賞について振り返った。
本作で自ら丸刈りになり、女性ながらおっさんの役を務めた大島。受賞の知らせを聞いたときは「おっさんの役で? ウソだろ? って思いました。映画祭に出るのも初めてで、空港まで車が迎えに来るんです。それも監督とは別々に、大きい車に自分1人だけ。東京ではいつもギュウギュウの車で移動ですよ。食事もビュッフェで、いくら食べても怒られない。1時間半ねばって、監督も酒、ガブ飲み。こんな贅沢な海外旅行、初めてです」と海外での女優待遇を披露した。
この日は、共演の水川あさみ、荒川良々、徳永ゆうき、メガホンを取った藤田容介監督も同席。水川は大島のおっさん役について「役づくりをして現場に入った大島さんは、完全に男の人にしか見えなかった。というか(大島の断髪式に)最初にバリカンで“第1剃り込み”を入れたのはわたしです。『思いっきり行ってやれ』って、スパッとやってやりましたよ」と言うと、大島も「もう躊躇(ちゅうちょ)なく」と返す。
長編映画は『全然大丈夫』(2008年公開)以来、6年ぶりの藤田監督は「大島さんにおっさん役で、というのは最初の企画段階から決めていて、大島さんに断られたらこの映画はないものと思っていました」と言うと、大島は「最初の打ち合わせで、監督の手が震えていたんです。主演も初。そこにおっさんが乗っているから、わたしがやらせてもらわなきゃ失礼だろって思った」と初主演作への思いを語っていた。
本作は、藤田監督のオリジナルストーリーで、お人好しで世話好きの塗装工・福ちゃん(大島)が住むボロアパート「福福荘」に、中学時代の初恋の人で、福ちゃんを女性恐怖症にした張本人の千穂(水川)が、約20年ぶりに訪ねてきたことから始まる人情喜劇。(取材・岸田智)
映画『福福荘の福ちゃん』は11月8日より新宿ピカデリーほか全国公開