窪塚俊介、実弟RUEEDと共演した“オール横須賀”映画の東京上映に感無量
横須賀市出身の監督・俳優ら「オール横須賀」を掲げて制作された映画『スカブロ』のイベントが21日に新宿K’s Cinema で行われ、窪塚俊介、RUEED、AISHA、武史、矢城潤一監督が出席。東京での公開に感無量の様子を見せる登壇者たちだった。
本作に登場するのは東京で鳴かず飛ばずの俳優をしている兄(窪塚)と、横須賀でストリートミュージシャンをしている弟(RUEED)。横須賀のドブ板通りで便利屋を営む彼らのもとに若い女性のナオミ(AISHA)が現れ、人探しを手伝うことになるが、そこでさまざまなトラブルに巻き込まれる……。昨年夏に、地元・横須賀HUMAXシネマズで行われた先行上映では大勢の観客を動員。そんな話題の作品がいよいよ東京で上映されることとなった。
ステージに立った窪塚は「この映画、実は1年前に横須賀で上映をしておりまして。満を持してというか、遅ればせながらというか。こういう形で東京に来させてもらって」と切り出すと、「この作品は制作の段階から従来のやり方とは違っておりまして。横須賀、地元の協力で、僕たちの友だち、先輩、仲間を中心に、地元が一丸となって撮ることができました」と誇らしげな表情。矢城監督も「この映画を作ろうと思ったのが4年前で。3年かかってなんとか撮影にこぎつけて。今日、この日を迎えられたことに感動しています。作ったきっかけというのは、横須賀の良さを知ってもらいたい、熱い思いを届けたいという思いからでした」と語った。
俳優・窪塚俊介とレゲエミュージシャン・RUEEDという実生活でも兄弟である二人が、劇中で兄弟を演じたことも話題となっている。「彼(RUEED)も役者に挑戦して。今では俳優としてやっていこうという志を持った作品だと思うので、そういうところも楽しんでもらえたら」と語る窪塚は、「横須賀で1か月くらい撮影していましたけど、実家では二人で布団を並べて。夜な夜な台本を開いて、朝は起こしあって、現場に行くというのが僕も新鮮というか懐かしかった。でも一番張り切っていたのは母親かな。なかなか普段ではできない体験でした」と笑いながら振り返った。
そして「何よりも横須賀のアーティストの方々の協力のもと、こういう形になったことは感無量でしたし、できあがった時は弟とも喜びました」と切り出した窪塚は、「うちの兄貴(窪塚洋介)も、乗り遅れちゃいけないということでワンシーンだけチラッと出てくれました。突然現場に来て、チラッと映って、うなぎを食って、そして帰っていったんですけど」と明かして会場を笑わせつつも、「この映画で横須賀愛を感じていただけたら本望です」と呼びかけた。(取材・文:壬生智裕)
映画『スカブロ』は新宿K's cinemaにて上映中