ペネロペ・クルス独占インタビュー
ペネロペ・クルス インタビュー | |||||||||
|
|||||||||
『バニラ・スカイ』で公私ともに大きな一歩を踏んだクルス。トム・クルーズと の関係をうまく聞き出そうとするインタヴュアーの質問のかわし方の上手さは大 女優の予感を感じさせる 撮影のあとに始まったことだし 私たちの私生活に関することよ ――同じストーリーをもう一度、今度はトム・クルーズを相手役に撮影したわけ ですが、この映画を撮影したことによって自分の人生が変わってしまったとは思 いませんか? ペネロペ・クルス(以下C) 私は1つのことで人生が大きく変わるものだとは思 わないの。一言しか台詞がなかったデビューの頃から今までに体験してきたこと のすべてが、私の人生の一部として大きな意味を持っているわ。『オープン・ユ ア・アイズ』も、私にとってはすばらしい体験だった。アレハンドロ(・アメナ ーバル)にはたくさんのことを教えてもらったわ。そして、この『バニラ・スカ イ』も、きっと私にとって大きな一歩になると思う。2作に共通点は多いけど、 同じ映画を撮っているという感じはまったくしなかった。ソフィアに関して言え ば、同じ女性の別ヴァージョンという感じね。だから、別の人物を演じているよ うな新鮮な気持ちで演じられたわ。 ――2人の関係が、映画の裏側の出来事として大げさにとりあげられているとは 思いませんか? これは、ある意味フェアでないことですが。 C そうね。映画とはまったく関係ないことよ。撮影のあとに始まったことだ し、私たちの私生活に関することよね。だから今みたいに映画について話してい るときは、「これは映画と関係あること、これは別なこと」と言ってきちんと区 別するようにしているの。 ――2人が付き合いはじめてからのメディアの反応についてはどう思いますか? C 私たちは自分たちをうまく守ってきてるでしょ? それにはちゃんと方法が あるの。質問されても怒ったりはしないけど、言いたいことはたくさんあるわ。 でも詳しい話は絶対にしない。理解してもらえると思うけど、そうしないと生活 するうえでの現実感を保てなくなるのよ。 私はスペインで16歳のときにこの仕事を始めたの ――メディアに騒がれるのは、初めてではないですよね。 C ええ。私はスペインで16歳のときにこの仕事を始めたの。10代でこういうこ とを経験すると、強さが試されるのね。どこの国でも同じだろうけど、自然と強 さが身につくのよ。 ――最初に会った日からトムとは気があいましたか? C いいえ、最初の日からというわけではなかったわ。現場でいつもいい雰囲気 を作ってくれていたのは、(キャメロン・クロウ)監督。最初の日から、まるで 魔法みたいに、みんなが心地よく感じられて、力をぞんぶんに発揮できる空間を 作ってくれていたわ。 ――その魔法の秘訣は何ですか? C 彼はスタッフ全員をとても大切にする人なの。たとえば、その日撮影するシ ーンのイメージを、彼は音楽を使って全員に伝えてくれる。彼が休憩中にかけて くれる音楽を聴くと、誰もがそのシーンを微妙なところまで理解することができ るの。300人のスタッフに毎日、「今日撮るシーンは……」なんて説明するのは 無理。だから彼は音楽を使って、それをみんなの心に伝えてくれる。みんな、お かげでとても仕事がしやすいと感じていたんじゃないかしら。 (続きは本誌1/21発売で!) (ローラ・グロス/訳 遠藤由香里) |