ヒュー・ジャックマンは残念ながら最高の人!共演キアラ・セトル感極まって涙
俳優のヒュー・ジャックマンが14日、六本木で行われた映画『グレイテスト・ショーマン』の来日記者会見に出席、劇中で「This Is Me」を歌う共演者キアラ・セトルと互いの才能を認め合う、感動的な一幕があった。
『LOGAN/ローガン』のプロモーション以来、約9か月ぶりに来日したヒュー。会場に現れるや、「(日本語で)オハヨウゴザイマス! ハッピーバレンタインデー!」とご機嫌にあいさつすると、「女性が男性にチョコレートをあげるという国にやってきました。実は今日、ニューヨークに帰るんだけど、実はあちらでも14日が続いていて。ずっとバレンタインデーなので、妻に(プレゼントを)送ります」と愛妻家らしいコメント。
劇中でキアラが歌っている「This Is Me」は、本年度アカデミー賞の歌曲賞にノミネートされているパワフルな楽曲。この「This Is Me」を、“バブリーダンス”で注目を集めた大阪府立登美丘高等学校ダンス部とコラボした動画が反響を集めているが、「その動画、知っているわ!」と切り出すキアラは、「実はあのビデオを最初に見たのがわたしで。3回ほど見て、そのあとヒューにも見てもらったの。あのダンスはわたしにインスピレーションを与えてくれて、涙が出てきたわ。昨日のプレミアに高校生たちに来てもらいたかったんだけど、彼女たちは大阪で、学校に行くのが義務だから……。でもわたしたちの人生を変えてくれるほどすばらしいものだった」と感激の表情を見せる。ヒューも、「動画を見て本当に感動したよ。動画が公開されて6週間ほどたつけど、いろんなダンス、歌のバージョンの動画がファンから送られてくるんだ。それだけいろんな人の心をつかんだということだし、本当に登美丘高等学校のダンスナンバーはすばらしかった」と称賛した。
「この映画では、ザック・エフロンをはじめ、キアラも、みんなと家族になったんだ。これはほかの映画では味わえないことだね」と語るヒューは、「キアラは素直に自分を出している。昨日の夜のジャパンプレミアでもそうだったが、キアラが歌っている姿を見ると毎回感動するんだよ」と太鼓判。しかしキアラ自身は「This Is Me」を歌うことに大変なプレッシャーを感じていたそうで、「とにかく逃げ出したかった。でも隣にいるヒューや監督が、君に歌ってほしいと言ってくれて。毎日、毎日、この曲にもがいています」と語るや、感極まって思わず涙。「ダンスを踊っている高校生たちを見ると、わたしたちも希望を感じるし、自分を信じられる気がする。みんなが同じようなことを感じているんだ。自分は孤独ではないんだと感じます」としみじみ。
そして「これだけは付け加えさせてほしい」と続けるヒューは、「初めてキアラがワークショップで歌った映像がネットにあるので、Googleで検索してほしい。彼女はあれでこの役を射止めたんだ。それは僕にとってもとても感動的な経験だった。ぜひ日本の1億3,000万人の皆さんにも見てもらいたい」と紹介。ヒューから全面的な称賛を受けたキアラは、「耳が悪いんじゃない?」とおどけながらも、「この隣に座っている人は、自分でさえ気づいていないポテンシャルを引き出してくれた人。この映画に参加できたことも、この曲を聴いて泣いた人がいてくれたのも、みんな彼のおかげ……というよりも彼のせいなの。目の前で彼をほめることができるなんて信じられない。彼はわたしにとってビッグ・ブラザー、という存在。残念ながら最高の人なの!」と語った。
さらに「この映画の最後の撮影の時、彼は『LOGAN/ローガン』のPRツアーで世界中を旅していた。戻ってくると、テントのシーンで、つえを持ち、トップハットをかぶっていた。彼はすべてのダンスナンバー、どのステップもどの曲もしっかり練習していた。あなたは気づいていなかったかもしれないけど、わたしたちは見ていたわ。自分自身を制して、磨きをかける人だと。それほど努力している人だということにわたしたちもビックリしたし、ヒューみたいになりたいと思っていた」と打ち明けるキアラは、ヒューに向かって「もう言わないから聞いて!」と照れくさそうな顔を見せつつも、「ヒューこそが真のアーティストだと思う」と最高級の賛辞を贈っていた。(取材・文:壬生智裕)
映画『グレイテスト・ショーマン』は2月16日より全国公開