マーベルコミックこれからの注力キャラは?編集長に聞く
『アベンジャーズ』シリーズなど、大ヒットマーベル映画の原点である名作コミックを生み出し続けるマーベルコミック社。同社で2017年11月から編集長を務める C.B.セブルスキーがニューヨークの本社でインタビューに応じ、マーベル人気の理由と、注力していく予定のヒーローについて語った。
<ネタバレあり>『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』本編プレビュー映像
マーベルヒーローの魅力を「完璧なマーベルキャラクターはいません。完璧な人間がいないのと同じことです。なぜ共感できるのかというと、彼らも過ちを犯すからです」と分析するセブルスキー。映画をはじめとするさまざまなメディアを通じて、世界レベルまで広がったマーベル人気については「全てファンのおかげ」と語る。
「彼らがマーベルコミックを手に取ってくれて、スパイダーマンやアベンジャーズ、ファンタスティック・フォーに恋をしてくれました。それで、さらなるコンテンツを求めてくれたからです。コミックスからアニメ、テレビシリーズ、フィギュア、そして映画といった風にですね」
「ファンが求めてくれたから、僕たちは彼らのために作品を作り続けてきた」というセブルスキーは、「マーベルコミックには、約8,000名もの異なるキャラクターが存在します」と証言。どのキャラをフィーチャーしていくのかを決めるのは、編集者やプロデューサー、ライターだが、その決定にもファンの存在が大きくかかわっているという。「全ては自然なプロセスです。そのとき誰に人気があるのか、ファンが求めているのは誰なのかというね」
今年4月に公開された『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』では、最強のヒーローチーム“アベンジャーズ”と、全宇宙の生命の半分を消し去ろうとする悪役サノスとのバトルが描かれ、衝撃的なクライマックスも話題に。世界興行収入は20億ドル(約2,200億円)を突破し、歴代4位をマークするなど、一大ブームを巻き起こした。(1ドル110円計算)
マーベル映画の存在はコミックにとっても大きいようだ。単独映画の公開を控えるキャプテン・マーベルは、今年から新しいコミックシリーズをスタート。映画が公開される2019年には、彼女を大々的にフィーチャーした第2弾のシリーズを刊行予定で、グッズ展開も広めていく。「キャプテン・マーベルのコスチュームはアイコン(偶像的)になりつつあります。オリンピックの年にはスキーウェアが、その後もTシャツや、最近ではスニーカーが発売されましたけど、どれも超大人気で瞬く間に売り切れになりました。今後もキャプテン・マーベルのグッズにフォーカスしていくつもりですよ」
さらに、映画でスカーレット・ヨハンソンが演じてきたブラック・ウィドウについても、映画に連動してシリーズを展開する予定だ。「彼女を主人公にした映画はまだ議論している最中だから、その決定を聞いてから、ブラック・ウィドウのコミックをどうするか決めるつもりです」
ちなみに、「子供の頃はX-MENが大好き。高校生の時はスパイダーマンが大好きでした」というセブルスキー。しかし、いま最もお気に入りのマーベルヒーローはキャプテン・アメリカだと明かし「マーベルコミックの編集長として、チームのリーダーでいなければいけないから。キャプテン・アメリカがアベンジャーズのリーダーであるようにね」と笑みを浮かべた。(編集部・入倉功一)
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